本当に精鋭部隊なのか…「プーチン軍に誤発砲」「戦死すれば顔を焼かれる」ウクライナに送られた北朝鮮兵の末路
ウクライナの防衛情報機関によると、12月20日の戦闘でロシアと北朝鮮の軍事要員約200名が死傷したという。同機関は「操縦者視点のドローン(カメラを搭載し、機体前方の映像を見ながら操縦可能なドローン)により、北朝鮮軍を効果的に標的にすることに成功した」と詳細を発表している。 この戦闘の映像は、ウクライナ軍の特殊部隊が公開した。同部隊は遠隔操作ドローンを駆使した戦闘を得意とし、今回公開した映像には雪原に並べられた戦死者の遺体が写っている。 ■死亡すると顔を焼かれる…北朝鮮兵への非道な処遇 北朝鮮とロシアは、北朝鮮兵の投入を公式に認めていない。そのため、戦場で死亡した北朝鮮兵らは、顔を焼かれ身元を隠蔽される仕打ちを受けている。 ラジオ・フリー・アジアによると、ゼレンスキー氏は公式テレグラムチャンネルで、「ロシア軍は北朝鮮兵士の存在自体を隠そうとしている。彼らは訓練中から顔を見せることを禁じられ、その存在を示すあらゆる映像証拠が削除されてきた」と述べている。 さらにゼレンスキー氏は、ロシア軍が「戦死した北朝鮮兵士の顔を焼却処分している」と指摘。この主張の証拠として、雪に覆われた斜面で複数の人物が遺体を焼く様子を捉えた30秒の動画を公開した。 ただし、ラジオ・フリー・アジアは、この動画の真偽について独自の検証はできていないと注記している。 ■偽の身分証を持たせて身元を隠蔽 身元隠蔽工作はまだある。CNNは、ロシアで戦闘に参加する北朝鮮兵士らが、ロシア風の氏名とロシア国内の出生地を記載した偽の軍事身分証明書を携行していると報じた。 ウクライナ軍特殊部隊は、ロシア西部クルスク地域での戦闘で北朝鮮兵士3名を殺害し、所持していた身分証明書を押収した。押収された身分証を調べたところ、「必要な公印や写真が全て欠如しており、(氏名の一部であり父方の名字を示す)父称、ロシア式で記載されていた」という。 だが、ロシア風の氏名と矛盾する形で、身分証の署名は韓国語表記となっていた。ウクライナ軍は、「この署名こそが、これら兵士の実際の出身を示す証拠である」と指摘している。 さらに、身分証の出生地は、南シベリアのモンゴル国境に位置するトゥバ共和国となっていた。トゥバ共和国は住民の多くがアジア系民族であることから、北朝鮮兵士の容貌との整合性を取るために選ばれた可能性が高い。 ウクライナ特殊部隊は「今回の事例は、ロシアが戦場での損害を隠蔽し、外国人部隊の存在を秘匿するため、あらゆる手段を講じていることを改めて裏付けるものだ」と強調する。