みんなと違うことが、別に気にならなかった――嫌みなく自然体、森泉の「育ち方」
何もかもが自由だったアメリカでの学生生活から、親との生活へ。アルバイトをしながら、服飾の専門学校に通い始めた。そんな時、初めての愛犬となった「ディエゴ」は、山の中で拾われた保護犬だ。お互いに新しい環境で、支え合うようにして過ごした。 「はじめは噛んだりして、けっこう大変だったんですけど、愛情をかけるほど、信頼関係が生まれて。どこでも必ず一緒でした。父と喧嘩すると、ディエゴが間に入ってきて、ワーン!って怒るんですよ。いつでも私のことを守ってくれた」 ディエゴはその後増えていくペットたちの「長男」的な存在に。その後も動物との関わりを深めながら、モデルとしての才能を花開かせていく。 「毎日同じことを繰り返すという仕事が向いてないんだなって、バイト体験でよくわかりました。ひょんなことからモデルをするようになって、それも最初はバイト感覚だったんですけど、時間もまちまちだし、毎回違う人に出会ったり、そういう変化のある生活が合っていたと思います」 モデルになって数年後、初めてハナエモリのファッションショーに参加したとき、ママモリの凄さを実感した。最前線で活躍するトップモデルたちからランウエイのイロハを学び、大いに刺激を受けた。
「私の勝手で飼っている」 愛すべきペットたち
嫉妬、中傷、八つ当たり。時として誰かから放たれるマイナスオーラも、その天然の明るさで跳ね除けているように見える。 「嫉妬されるのはないと思うけど、しょうがないよ。本当に周りに恵まれているのはありがたいですね。子育てしながら仕事できるっていうのは、周囲のサポートもすごくあるので」 怒ったり、落ち込んだりすることはあるのだろうか。 「ありますよ! 勝手にイライラして、ウワーッてなる時も。でもね、旦那さんが、全然怒らないんですよ。いつもニコッとしてるから、怒る気も失せちゃう。だからほとんど喧嘩にはならないですね」 2018年に一般男性と結婚して、現在は3人家族。たくさんのペットたちに囲まれ、賑やかに暮らす。犬が7匹、カメが3匹、スッポンモドキが1匹。トカゲ3匹、鳥が16羽、さらにフェレットと豚が一匹ずつ。なかには、車椅子の犬もいる。 「私の勝手で飼っている」ことは十分わかっている、と言う。 「『そんなにいろいろたくさん飼って……』とか、言われちゃうこともあるんですけど、縁があってうちに来てくれた動物たちに、私は本当に癒されているんです。私がディエゴに救われたこともあって、今は動物たちに恩返しをしている気持ちもあります」