スーパーフォーミュラ2024第6,7戦プレビュー 今年初のダブルヘッダー開催。注目の王座決戦へ“先手”を打つのは誰だ!?
ランキング3番手の坪井は、もてぎで力強い走りを見せながらも戦略面で後手を踏む展開となり、野尻とのポイント差が離れてしまった。とはいえ、7月の第4戦で圧倒的な速さと強さをみせていただけに今回も手強い存在になることは間違いない。土曜・日曜と2連勝することができれば野尻とのポイント差を一気に縮めることも可能だけに、坪井にとっては勝負の富士ラウンドとなりそうだ。
対して“逃げる立場”にある野尻は、予選でトップ3に入れないレースが続いたものの、決勝でしっかりと追い上げて表彰台圏内をキープし続けている。振り返ると、第2戦オートポリスを除いて全て表彰台に上がっており、決して調子が良くない時でも結果を残し続けているのが、ランキング首位を守り続けている要因となっている。
ここまで取材をしてきた印象だと、富士スピードウェイに対しては苦手意識の方が比較的強そうな感じ。さらに今回2レースあるということで、両方ともライバルに高得点を奪われると、追いかける立場で最終大会の鈴鹿に向かうことになる。こちらも、どういう流れで富士大会を終えるかがキーポイントとなりそうだ。
もちろん、ランキング4番手以下のドライバーたちにも十分にチャンスがある。何度も触れている通り今回は2レース制ということで、両レースともにポールポジション(3ポイント)と優勝(20ポイント)を飾ることができれば、一気に46ポイントも稼ぐことができる。すでに富士スピードウェイでは7月に公式テストと第4戦を各陣営が経験しており、データも揃っているはず。“ここで一気に逆転を狙う”と考えている人が大多数だ。
それだけに、今まで以上に激しい2連戦になることは間違いなさそう。今季の王座争いで“先手”を打つのは、果たして誰なのか? 富士2連戦から目が離せない。
文:吉田 知弘
吉田 知弘
【関連記事】
- “レーサー”近藤真彦が富士スピードウェイに帰ってくる!
- 篠原拓朗選手(No.65 LEON PYRAMID AMG)「本当に全部がうまく噛み合っていた」 | SUPER GT 2024 第6戦 SUGO【SUPERGT あの瞬間】
- 復活のトプラク!ルーキーのブレガは王座争いを最終戦に持ち越せるか? | FIM スーパーバイク世界選手権 2024 第11戦 エストリル プレビュー
- 笹原右京選手(No.37 Deloitte TOM’S GR Supra)「メカさんたちのピット作業を見て、鳥肌が立った」 | SUPER GT 2024 第6戦 SUGO【SUPERGT あの瞬間】
- GT300クラスに注目!SUPER GT第7戦オートポリス