米国、イスラエルとヒズボラの停戦目指す-バイデン氏の任期終了前に
(ブルームバーグ): バイデン米大統領の中東特使を務めるアモス・ホクスタイン氏が19日、レバノンの首都ベイルートを訪問した。米国はレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラとイスラエルの停戦に向けた取り組みを強化している。
イスラエル・ヒズボラ問題を担当するホクスタイン特使は、戦争終結を目指した米国の提案について協議するため、レバノンのミカティ首相およびベリ国民議会議長と会談した。ベリ氏は西側諸国とヒズボラの仲介役を担う。ヒズボラは米国など多くの諸国からテロ組織に指定されている。
ホクスタイン氏はベリ氏との約2時間に及ぶ会談後、「溝がかなり埋まった」と発言。数日中の合意決定に期待を示した。
「私はその決定を取りまとめるためにベイルートに来た」とホクスタイン氏。「しかし、この紛争に結論を出すのは、最終的には当事者の決断だ。それは手の届くところにある」と述べた。
ベリ氏はこれとは別に、「技術的な詳細」をまだ詰める必要があり、ホクスタイン氏がイスラエルに行くことが次のステップだと指摘。「われわれは彼がそこから何をもたらすのかを待っている」とアラブ紙アッシャルク・アルアウサトに語った。
バイデン政権は、2カ月後に迫るトランプ次期政権への移行を前に、紛争を終結させたい考えだ。米国とイスラエルの当局者は、レバノンでの停戦実現の方が、パレスチナ自治区ガザでの停戦よりも可能性が高いとみている。ガザ停戦に向けたイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉は行き詰まっている。
原題:US Aims for Israel-Hezbollah Truce Before Biden’s Term Ends (2)(抜粋)
--取材協力:Dan Williams、Omar Tamo.
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Dana Khraiche, Ethan Bronner