レコードは、その部屋の空気をかき回す─KIRINJI・堀込高樹が魅力を語る
KIRINJIの堀込高樹が、アナログで聴きたい名盤について語った。 堀込が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺 祐・山田玲奈)のワンコーナー「TOYOKASEI ANALOG TOK」。マンスリーセレクターが、おすすめのレコードを紹介するコーナーだ。オンエアは5月20日(土)。 KIRINJI は、2023年9月にリリースしたアルバム『Steppin’ Out』のアナログ盤を5月25日に発売。
聴くときのプロセスもレコードの魅力
堀込はコーナー出演にあたり「単に好きなアルバムを持って行ってもしかたないな、何か話せるネタがあるアルバムでないとダメだ」と思い悩み、さまざまなアルバムを改めて聴きなおしたと告白。紹介するアルバムを選ぶ中で、改めてレコードの魅力に気がついたという。 堀込:(選んでいる中で気づいたのは)「アナログレコードって面倒だな」と(笑)。でも、その面倒さがいいなと思いました。棚から取り出して盤面を見て、ほこりがついていたら拭いて、3曲目ぐらいになると、またブツブツいってくる。「針先にホコリが溜まっている」って上げて、掃除してまたかけてという、そのプロセスの何がいいのかなと思ったんですね。たとえば、お茶を飲むときにお湯にティーパックをぽんと入れて、ぱっと飲んでもそれはそれでおいしいけど、器を温めて茶葉を入れてお湯を注いで、保温して蒸らして出す、みたいな。すごいプロセスがあるけど、そのプロセスが面白いじゃないですか。アナログレコードを聴くというのは、そのプロセスも含めて面白いんだなと改めて思ったのと、レコードが回っているのを眺めているのが、意外といい。フィジカルに回っているものが、その部屋の空気をかき回すというか、音に関してはデジタルにはデジタル、アナログにはアナログのよさがあって、それは好みだと思いますが、モノとしての魅力がすごいなと改めて思いました。