パウダーコーティングでフレーム一新!!インナーチューブ再生も注目!!
フルレストア完成後に「なんだか安定性が無くて……」といったお話を聞くことがたまにある。組み立て問題ならともかく、メインフレームのステアリングネックが「ヨレてました~」なんてことも時にはある。そんなことが起こらないためにも、レストア作業開始前のシャシーをレーザー光線測定で確認補正して、一定の安心感を得られたDT1。いよいよ、フレーム骨格のペイント依頼にコマを進めるのと同時に、フロントフォークのインナーチューブは再生メッキに依頼しました。 【画像】パウダーコーティング&インナーチューブ再生をギャラリーで見る(18枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
フレームペイント依頼前には各部の修理が必須!!
サイドスタンドの足首部分には、特有のプレス曲面ブがあるDT1。しかし、ヒール部はサビ落ちていたので、本物サイドスタンドを見本にコンターマシンで鉄板を切り出し、溶接して形状再生することにした。この作業のために、程度が良いサイドスタンドを借りてきて良かった!!サイドスタンド本体のサビは、花咲かGラストリムーバーで処理することにした。サビの処理後にヒール板を溶接して、さらにパウダーコーティングで仕上げて頂く手順になる。三角フレーム部分に添付されている、国内モデル専用の「認定コーション」をスクレパーできれいにそぎ落とすこともできた。フルレストアが完成したら、再度しっかり接着添付しようと思います。
プロショップ依頼のペイントは仕上がりが違う!!
パウダーコーティングのクォリティと手慣れた作業で素晴らしい仕上がりを得た各パーツ。トレールモデルは部品点数が少ないから、オンロードモデルと比べてフルレストアが楽なのかも!? 塗料を載せすぎると打刻が見えなくなってしまうが、打刻エッジがシャープで大満足!!メインフレームに取り付ける、様々な部品の結合部をペイントしてしまうと、後々の組み立て作業が大変になってしまうので要注意。ペイント前のフレームや周辺部品は、サンドブラスト処理で金属地肌が出されたが、脱脂後の摺動部はしっかりマスキング仕上げされた後にペテンとされていた。モトクロスユースの期間が長かったのか、サイドスタンドが利用される機会はあまり無かったのかも知れないのがこのDT1。サイドスタンドのピボット部分は、グリス切れなどで楕円に摩耗してしまうことが多いが、フレーム側もサイドスタンド側も、一切ダメージを受けていなかった。純正サイドスタンドを借り、その形状を見本にしながら鉄板を切り出して溶接したサイドスタンドヒール部分。ペイント依頼前にこのような作業を実践しておかないと、後々になって面倒な二度手間になってしまうケースもあるので注意しよう。