異例回答も。笑いと怒りと拍手が渦巻いた“タイガース株主総会”の一部始終
「今日は、タイガースへの熱い思いを聞かせていただいております。身にしみて今後のことを真剣に考えていかなければいけないと決意を新たにしております。これからも選手、監督をはじめ、全員を鼓舞しながらやっていきます。ぜひ今後とも応援をよろしくお願いします」 まるでオーナー就任演説のようなスピーチ。会場からは拍手が起きた。 坂井オーナー、藤原会長、秦社長のタイガースの人事に関する決定権を持つ3人が、互いに気を使い、牽制しあう、腫れ物のような存在のタイガースではあるが、株主総会が、タイガース一色に染まったことが示すように、本当に優勝を狙わねばならないーーとの危機感が本社内で出てきたとき、この3人の力関係に大きな変化が生まれ、新たな意思決定の形態が生まれるのかもしれない。 10時スタートの株主総会が1時間半を過ぎようとしたとき、ある株主が手を挙げた。 「株主総会で阪神タイガースの話はもうやめてください。阪神ファンだけでやってください。もっと経営に関する質問をやってください」 ここまでタイガースに関係する質問は7つもあった。 笑いあり、怒りあり、拍手ありーーああ、タイガース株主総会ーーお後がよろしいようでーー。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)