トランプ氏「トランスジェンダー軍人は出ていくべき」…軍1万5000人が追放危機
トランプ米次期大統領が米軍からすべてのトランスジェンダー軍人を追放する内容の行政命令を出すという報道があった。 英日刊タイムズは25日(現地時間)、複数の米国防総省筋を引用し、「トランプ氏は米軍で現在服務中の現役トランスジェンダー軍人を疾病などのため軍服務に適合しないと判断し、義兵に転役させる計画だ」と報じた。 メディアによると、この行政命令はトランプ氏が大統領に就任する来年1月20日に発表されると予想される。この行政命令によると、トランスジェンダーが新しく軍に入隊することも禁止される。 トランプ氏はその間、米軍内の一部の高位将校が軍隊の戦闘力よりも多様性に関心を持っているとし、いわゆる軍内の「ウォーク」(woke、進歩アジェンダおよび文化を表す言葉)文化を強く非難してきた。 トランプ政権2期目で国防長官候補に指名されたFOXニュース司会者のピート・ヘグセス氏も、軍がトランスジェンダー将兵を助けることを非難してきた。ヘグセス氏は軍隊内の弱くて女性的なリーダーシップを清算するべきだと主張するなど、トランプ氏の立場に全面的に同意している。 これに先立ちトランプ氏は2017年に始まった1期目にもトランスジェンダーの軍服務を禁止する行政命令を出した。 その後、バイデン大統領は就任直後にトランスジェンダーの軍服務を認める行政命令に署名し、こうした措置を覆した。 トランプ氏は1期目、トランスジェンダーの入隊を禁止し、すでに服務中のトランスジェンダー軍人は残留を認めたが、今回は服務中のトランスジェンダー軍人まで追放する計画だ。これを受け、トランプ政権2期目には数十年間にわたり服務したトランスジェンダー軍人も職責を失うかもしれないと、国防総省筋は伝えた。 また、現在約1万5000人と推定される現役トランスジェンダー軍人が軍を離れる場合、募兵に苦労している米軍の兵力不足問題が深刻になると懸念を表した。