“5種類の食欲”が満たされていないと常に空腹に?豪教授の研究で明らかに
「超加工食品」は私たちの食欲システムを混乱させる
超加工食品には通常、自炊では使わないような化学物質(着色料、乳化剤、甘味料、安定剤、保存料など)が使われており、パンやシリアルから冷凍食品や加工肉まで、あらゆる種類の商品に含まれている。 「超加工食品には高品質のタンパク質が少なく、単糖や精製糖質が多いです」と説明するのは、スキンケアクリニックHarley Street Skin Clinic共同創業者のアーメル・カーン医師。 「このような食品には、食品メーカーがコストを理由に使いたがらない一部の必須ミネラルが不足していることもあります」 超加工食品に頼っていると、かなりのカロリーを摂取しないと目標とするタンパク質の摂取量に到達できなくなってしまう。そして、私たちの体は、その過程で炭水化物と脂質を摂りすぎることになっても、自然とタンパク質の目標摂取量を満たそうとする。 「太ると分かっていても超加工食品を食べてしまうのは、超加工食品に含まれる脂質や糖質に対する私たちの食欲が強いからだと思われていますが、実際はそうではありません」とローベンハイマー教授とシンプソン教授は説明する。 「実際は、脂質や糖質の摂取量を制限する私たちの能力よりも、タンパク質に対する私たちの食欲のほうが強いからです。脂質と糖質によってタンパク質が薄められると、いつもなら私たちに『脂質と糖質の摂取をやめなさい』と指示する体内の仕組みが、タンパク質に対する食欲によって乗っ取られてしまいます」
バランスよく栄養素を摂取し、無駄のない食事に
毎食必ず主要栄養素(タンパク質、糖質、脂質)のバランスを取るようにしよう。「タンパク質は身体組織の構築と修復に使われます」とカーン医師。「糖質はエネルギーになる一方で、脂質はゆっくりと放出されるエネルギーになり、脂溶性の微量栄養素とミネラルを産生します」 ことあるごとにスパイスを使うのもいいし、ハーブなら家の中や小さな庭で育てられる。 「調味料は大事です。そこから微量栄養素が摂取できたりしますから」 早食いをする傾向がある人は、ゆっくり食べるようにして。カーン医師によると、腸が脳に満腹シグナルを送るまでには10~15分かかるそう。 そして今度買い物に行くときは、あなたの中に眠るステラを呼び覚まし、多種多様な幅広い食材をカゴに入れよう。そうすれば、主要栄養素と微量栄養素のニーズが自然と満たせるようになる。「食事のバランスが良ければ、高カロリーの食品(炭水化物や脂質)に頼らなくても満腹になれますし、人体の正常な機能に不可欠な微量栄養素とミネラルも十分に摂取できます」とカーン医師。 ※この記事は、『Netdoctor』から翻訳されました。