【シンガポール】TOPPAN、バイオでちとせと業務提携
TOPPANホールディングス(HD)は、バイオ製品の開発を手がけるちとせグループの持ち株統括会社で日系企業のチトセ・バイオ・エボリューション(本社・シンガポール)と、藻類などの生物資源やバイオテクノロジーの活用で資本業務提携を結んだ。出資額は非公表。循環型経済の一形態であるバイオエコノミー(バイオテクノロジーを活用した経済)の実現を目指す。 TOPPANは印刷技術を基に、情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスの3分野で事業を展開している。今回、ちとせグループの品種改良技術やバイオ関連生産技術などを活用し、自社の医療・医薬、食糧、エネルギー関連事業を加速させたい考えだ。 具体的には、ちとせグループの動物細胞株の工業的利用に関する技術や知見を活用し、TOPPANグループ独自の3D細胞培養技術「インビボイド(invivoid)」の社会実装を加速させる。動植物細胞を用いた医療・食糧分野の研究開発を促進し、幅広い症例に適応可能な個別化医療技術の実現と培養肉などの細胞性食品を安価に製造することが目的だ。 バイオプラスチックや化成品関連製品も開発する。藻類の大量生産・商用化に向けた取り組みを推進する、ちとせグループ主導の「MATSURI」プロジェクトに参画。藻類由来でリサイクル可能なパッケージの開発を目指す。