家計は私に丸投げなのに、「俺の金だ」と派手に使う夫。退職金を渡さず、定年後も家政婦扱い。離婚覚悟で物申したら
◆夫に合わせるのはもうやめる 夫の退職から10年経った2021年のある日、天井から雨漏りがした。数年前からところどころガタがきて修理が必要になっていたが、屋根はおおごとだ。業者に相談すると、なんと費用は100万円。それなのに夫はあっさりと承諾し、前金30万円を「すぐにでも振り込みます」と約束。 まあいいか。なんだかんだお金を蓄えている夫が払うのだろうと放っておいた。ところが振込締切期日になって、「お金はお前が出してくれよな。俺は出せないから」と言うのだ。私はガーンと頭と心を打たれた気がした。 まただ。怒りがこみ上げてくる。「私、お金なんてない」。口論すると胃痛がひどくなっていやなのだ。だから夫を怒らせないように、いつもいつも私は夫に合わせてきた。 しかしこの日、「通帳を見せろ。家計簿を見せろ。俺の金をどうしたんだ! 騙したのか!」と怒鳴る夫に、私はついに耐えられなくなった。そして、ハッと気がついた。もう終わりでいいんじゃないか、と。 夫は定年以降、仕事もしていないのに家のことも自分のことも私にやらせる。手を伸ばせば取れるものさえ取ろうとしない。「そのくらいやってよ」と繰り返しても聞かない。 電子レンジ、IH調理器、洗濯機を使えないのはもちろん、お風呂に湯を溜めることすらできない。唯一やってくれるゴミ出しも、何度説明しても分別を覚えないから、私がまとめたものを運搬するだけだ。
◆捨て身の思いが私を強くする 子どもは独立している。とうの昔に親も看取って送った。もう自分は一人になっていいのだ。私の年金は7万円ちょっとだが、夫の年金分割も少しはあるだろうし、それをもらって私は家を出よう。古いアパートでも借りて、好きに自由に、幸せに過ごして死のう。 「そんなにわかってもらえないならいい。私別れて出ていくから!」。ついに私は夫に叫んだ。こんな大きな声を出したのは初めてだ。 すると私の剣幕に驚いたのか夫は、「金は明日、俺が振り込んでくるよ」と言い残して自分の部屋へ去っていった。その後、無事に修理費用は夫から振り込まれたようだ。 夫のケチはまだまだ続くと思う。夫といる限り私は一生、「今日もお金がない」と言い続けるだろう。でも、これからの私には覚悟がある。今まで耐えてきた分の強さもある。もういいという捨て身の思いがある。 死ぬまで夫に合わせるのが当たり前で、それが結婚だと思ってきたが、70を超えた今、いつでも一人になれると思うと勇気が湧いてくる。
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