キヤノン「EOS R1」機能編レビュー 基本性能や注目の新機能をまとめてチェック
AFについては、こちらもEOS R5 Mark IIと同じ「デュアルピクセル Intelligent AF」を採用。なかでも、強化されたトラッキング機能は、動く被写体を撮影する際とても便利です。特に、動きの読みづらい動体の場合、一度被写体にピントを合わせるとAFエリアの位置に関係なく捕捉し続けるので、確実にピントを合わせることが可能。視線入力を併用すれば、思ったところに素早くAFエリアを移動できます。今回、EOS R1の試用は短い時間で慣れないところもありましたが、長期的に使い込んでいけば撮影の強力な味方になってくれると思いました。 被写体認識機能である「検出する被写体」の充実も忘れてはならないところです。搭載するモードは人物/動物優先/乗り物優先の3つ。「人物」は瞳/顔/頭部/胴体/上半身に、「動物優先」は犬/猫/鳥/馬に、「乗り物優先」はモータースポーツ(クルマ、バイク)/鉄道/飛行機に対応。作例の撮影では、「人物」でサッカーを、「動物優先」で競馬を、「乗り物優先」で鉄道と航空機を狙ってみましたが、それぞれ動く被写体であるにもかかわらず捕捉精度は高く実用的でした。また、いずれも連続撮影時にファインダー画像がブラックアウトしないブラックアウトフリー撮影機能と合わせて使いましたが、動き回る被写体がカメラで追いやすく感じました。 サッカーの作例撮影では、一部「アクション優先」も使用。これはサッカー、バスケットボール、バレーボールの3つのスポーツを対象に、それぞれの持つ特有の動きをする人物をカメラが瞬時に認識し、AFフレームがその人物に移動するものです。もちろんモードは「サッカー」を選びましたが、画面のなかにプレイヤーが複数いてもドリブルしているプレーヤーにしっかりとピントを合わせることには驚きました。なお、アクション優先は電子シャッターの時のみ有効で、「検出する被写体」を「人物」に設定しておく必要があります。 登録した人物の顔にカメラが自動的にピントを合わせる「登録人物優先」も搭載されています。人物の登録方法も簡単で、新たに撮影して登録する方法と、メモリーカード内の画像から人物を登録する方法を選ぶことができます。登録は最大10人まで可能で、優先順位も設定できるのも便利に思えます。登録した人物を捕捉する精度は高く、アイディア次第でいろいろと使えそうに思える機能です。