〔東京外為〕ドル、154円前後=実需買いと利益確定売りが交錯(7日午後5時)
7日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いと利益確定や持ち高調整の売りが交錯し、154円台を軸に方向感が定まらない展開となったが、終盤はやや買いが勝り、1ドル=154円前後に上昇した。午後5時現在は、153円99~154円00銭と前日(午後5時、153円93~94銭)比06銭の小幅ドル高・円安。 ドル円は、午前9時前に三村財務官の円安けん制発言を受けて売りが優勢となり、154円20銭台に下落。仲値公示前には実需の買いで154円70銭前後に値を戻したが、上昇して始まった日経平均株価のマイナス転落が売りにつながり、正午にかけては154円40銭前後で推移した。午後は持ち高調整や国内長期金利の上昇を背景にドル売り・円買いが広がり、153円90銭台に軟化。いったん持ち直した後、利食いや調整売りに153円60銭台まで売られたが、終盤は買い戻しの動きが強まり、154円台に浮上した。 前日の米国時間は、トランプ氏の大統領選での勝利宣言を背景に長期金利が上昇し、株価が急騰。ドル円も買いが進み、終盤には154円60銭台に水準を切り上げた。 しかし、東京時間は三村財務官が「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取っていきたい」などと円安をけん制したことから「警戒感が広がり、積極的にドルの上値は追いづらい」(国内銀行)展開となった。午後は「大統領選の結果を受けて一気に上昇した反動で、ドルを売り戻す動きが出た」(銀行系証券)とされ、下値を試す動きもみられた。 日本時間8日早朝に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)は、「0.25%の利下げは織り込み済みで、ドル円の反応は限定的」(国内銀行)との声が聞かれた。 ユーロは対円で、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=165円58~59銭(前日午後5時、165円23~24銭)、対ドルでは1.0752~0753ドル(同1.0733~0733ドル)。