「結婚を前提、この人しか」「展開早すぎ!」サッカー日本代表の妻へ…町田浩樹が“パリの指輪”に込めた想い「彼女、ショパン好きなので」
結婚を前提として「この人しかいない」と
彼女が喜びと感動を本当の意味でかみしめられたのは、翌日以降だった。 興奮と驚きがようやくおさまったからだ。そこから少しずつ、喜びと感動が大きくなっていくのを実感していった。いずれにしても、2人の心の絆は、あの日から目でも確認できるものとなった。まばゆい光を放つ指輪を通して。 では、この日を迎えるまで、町田はどのように考えていたのだろうか。 この時点で付き合ってから半年しかたっていなかったが、迷いはなかった。 「僕はそもそも、結婚を前提として付き合おうと考えていたので。プロポーズしたのは、何かきっかけがあったからではなく、『この人しかいない』と思ったからです」 地味なことかもしれないが、指輪が彼女の薬指にピッタリとはまったのも町田は嬉しく思った。この時点で付き合って半年だったから、彼女の指輪のサイズを正確に把握していたわけではない。ただ、彼女がファッションの一環として右の薬指などにつけていた指輪のサイズが、町田の小指にピッタリ合うものだったことを覚えていた。だから、お店では、町田の小指に合うサイズのものを購入した。もちろん、購入後に、サイズ調整ができることを確認した上で。
パリで買った指輪と「ショパンが好き」
ただ、この指輪にはもう1つ、ストーリーがある。あの指輪を買うのはパリでなければダメだったのだ。 まだ知人同士に過ぎなかった2人の関係を縮めたのがピアノだったのはすでに記したとおりだが……。パリにある、かの有名なヴァンドーム広場にある宝石店で、町田はあの指輪を購入した。なお、この広場を起点に、華の都の誇る高級ブティックが連なる通りが伸びている。そこにあるお店でなければいけなかった理由を、こう明かした。 「うちの妻はショパンが好きなんですよ。ショパンが晩年に過ごした家がヴァンドーム広場に面したところにあって。だから、そこにある宝石屋さんで買うことにしたんです」 ポーランド出身の作曲家フレデリック・ショパンは「ピアノの詩人」とも言われるほど、きれいな旋律の曲を多く残した偉人である。彼の作った曲のなかで、日本でもっとも有名なのは「別れの曲」だろう。 町田夫妻の名誉のためにも記しておかないといけないが、あれは別れをテーマにした曲ではないという。 正式名称は「練習曲作品10-3」であり、戦前に日本で公開された「別れの曲」というタイトルのドイツ映画で使用されたために、「別れの曲」という愛称が広まったに過ぎない。「この曲ほど美しい旋律は一生見つけることができないかもしれない」とショパンが語ったというほどの美しさがこの曲の魅力だ。 2人は、町田がアスリートにとって最も苦しいケガに悩まされた時期に出会い、ピアノをきっかけに仲を深めた。
推し活として、マチくんを見るのが…
2人の間を隔てる果てしない距離を乗り越えて、彼らは結ばれた。数々の美しい旋律で人々の心を動かしてきた作曲家を愛する彼女がいて、そんな彼女の想いを大切にする町田がいた。優れた脚本家でもかけないような伏線はここで回収され、結実することになったのだ。 一生を添い遂げると決めた2人は、どんな夫婦になりたいと考えているのか。2人に尋ねると、理想の関係性を探りながら、すでに今も楽しんでいるという。 「『推し活』として、マチくんを見るのがすごく楽しいんです!」 妻の口からは思いもよらぬ言葉が出てきた。一体、どういうことなのか――。 〈つづく〉
(「核心にシュートを!」ミムラユウスケ = 文)
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