阿部さん「よく見る、きっちり、ぴったり、整然と収まっている収納には、かなり高度な技術が必要」（写真提供：PhotoAC）

「大掃除をしたいけど、どこから手をつけたらいいか」「仕事から帰ってきて汚い部屋にウンザリ…」なんて悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。一方、「片づけで自分を好きになることができる」と語るのは、これまでに7000人以上の受講生へアドバイスをしてきた整理収納アドバイザーの阿部静子さん。今回は「自分を好きになる片づけの法則」を紹介していただきました。阿部さんいわく「憧れの片づけ」と「できる片づけ」は少々違うそうで――。 片づけには「人を変える」パワーがある!阿部静子『自分を好きになる　片づけの法則』 * * * * * * * ◆その片づけ、自分でできますか? 皆さんは、「自分でできる片づけ」について考えたことがありますか? 実は、私自身の経験も含めてですが、「憧れの片づけ」と「できる片づけ」は少々違うと感じています。 多くの受講生の悩みを聞く中で、「憧れの片づけ」をしてしまい、うまくいかない場合が多いことに気がつきました。 私も元々片づけが苦手でしたが、今思えば、当時頑張っていた片づけの方法は、自分には難しい「憧れの片づけ」だったのだと思います。 以前は、収納と言えば本や雑誌の特集でしか目にしなかったのが、インスタグラムやYouTubeで、美しく並んでいる収納を見る機会が多くなりました。流行りの言葉で言えば、「映える」収納ですね。 しかし、「SNSで見た収納をマネしてもうまくいかない」という、今どきならではのお悩みご質問をいただくことがとてもたくさんあります。

◆何だか違う、うまくいかない 片づけが苦手だった頃の私も、収納の本で見た、白いケースに整然と収まった美しい収納に憧れていました。でも同じようなケースを買って収めてみても何だか違う、うまくいかない、どうして?と思っていました。 ここで、1つ質問です。次の中であなた自身に当てはまると思うものはありますか? ・片づけが苦手 ・面倒くさがり ・どうやって片づけていいかわからない ・そもそもものが多い ・床にものが置いてある ・インスタ、YouTubeを見てもうまくいかない この中で1つでも当てはまったら、「映える片づけ」より、見栄えが少し劣ってもカンタンな「ラクにできる片づけ」をおすすめします。 今回ご紹介するラクにできる片づけは、どの場所でも活用できる、基本的な考え方です。ぜひ、普段の片づけの中で意識してみてください。