ZACROSが水平リサイクルした業務用液体容器を製品化
ZACROSは2024年12月24日、業務用液体容器「CUBITAINER」の水平リサイクル技術を開発し、「CUBITAINER SUR」として製品化したと発表した。 CUBITAINER SURの設計［クリックで拡大］出所：ZACROS 同製品はシスメックスの全自動免疫測定装置「HISCL-5000/HISCL-800」の洗浄液「HISCL-ラインウォッシャー濃縮液」の容器として採用が決定しており、2025年1月に発売する。
CUBITAINER SURの特徴
CUBITAINERは、キャップ、スパウト、本体など全てがポリエチレン製の単一素材で構成されており、リサイクル性が高い製品シリーズだ。CUBITAINERのリサイクル材は品質が高いことから、これを用いたCUBITAINER SURは再成形時にも十分な強度を確保している。内容液に接触する内層にはバージン材を利用し、外部側にリサイクル材を使用することで、安全性と環境性能を両立している。
水平リサイクルの仕組み
CUBITAINERの水平リサイクルでは、シスメックスが使用済みのCUBITAINERを回収し、粉砕、洗浄、乾燥を行う。これらの工程を経て得られたフレーク状のリサイクル材をZACROSでCUBITAINER SURの容器に成形することで、バージン材の使用量を30％、使用済み容器の焼却に伴うCO2排出量を年間約15トン減らせる 今後ZACROSは、モノマテリアル（単一素材）で社会課題の解決を目指す独自ブランド「MONOSOLUTIONS」でCUBITAINER SURを展開していく。このブランドのラインアップ拡充に取り組むとともに、ステークホルダーとの協働を進め、リサイクルの社会実装に取り組んでいく考えだ。
開発の背景
近年、持続可能な社会の実現に向けて、プラスチック製容器包装の環境負荷低減が国際的な課題となっている。欧州連合（EU）では2030年までに全ての包装をリサイクル可能な設計にする規制が発表され、日本では「プラスチック資源循環促進法」が2022年に施行された。 こういった背景を踏まえて、ZACROSはマテリアリティー（重要課題）の1つとして「持続可能で豊かな未来の創造」を掲げ、「環境配慮型社会の実現」に取り組んでいる。その取り組みの1つが、プラスチックの循環を促進させる新たなリサイクル技術の開発だ。
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