つぶやきで始まりつぶやきで終わったZOZOプロ野球新球団構想とは何だったのか?
とんだ“オオカミ少年”だったのか。 ファッション通販サイト「ZOZO TOWN」を運営する株式会社ZOZOの前澤友作社長(43)が自身の公式ツイッターで球団保有断念を発表したのが、数日前。 ツイッターでは、まず「複数の球団オーナー様や野球関係者様との面会を通し、球団保有の可能性を探ってきましたが、近々での球団保有はいったん断念することにしました。すでにその旨をNPB斉藤コミッショナーにも公式にお伝えしております。残念ですが引き続き別の形で野球界に対する応援ができればと思います」とツイート。 プロ野球参入の断念を伝え、続けて「野球少年だった自分が、生まれ故郷千葉を代表する球場に「ZOZOマリンスタジアム」としてネーミングの協力ができること自体が奇跡です。もっと夢を拡げて球団保有も想像しましたが、今回は努力と勉強不足でした。夢は夢として諦めず持ち続けたいと思います」と綴った。 この7月に前澤氏は、突然、「プロ野球球団を持ちたいです。球団経営を通してファンや選手や地域の皆さまの笑顔を増やしたい。みんなで作り上げる参加型の野球球団にしたい。シーズンオフ後に球界へ提案するためのプランを作ります。皆さまの意見も参考にさせてください」とツイッターにて、プロ野球界への参戦を表明。 その後も外国特派員協会の会見でプロ野球参入問題を聞かれ、「動いていないこともない」などと発言していたが、なんともあっさりとした“白旗”だった。 プロ野球参入が、簡単に実現可能ではないことなど最初からわかりきっていたことでZOZOというファッションの最先端企業が、どんな斬新な新球団イメージや、経営スタイルをプレゼンしてくれるのかに期待していたが、ツイート2本で、終結宣言とは、なんともトホホである。 つぶやきで始まり、つぶやきで終わったZOZO新球団構想は、そもそもどこまで本気だったのか。 7月の時点で、球団買収なのか、新規参入なのか、も不透明だったが、ZOZOがマリンスタジアムのネーミングライツをしている千葉ロッテに、球団売却の考えは、今のところ微塵もなく、前澤氏も、どうも新規参入の線で動こうとしていたようだ。自らもライブドア社長時代に球界参入を試みた経験があり、ITなどの新興企業がプロ野球チームを持つメリットを説くホリエモンこと、堀江貴文氏も、すぐに「というわけでひっそりと動いている16球団化のキーマンを前澤さんに紹介しときましたよ。四国アイランドリーグベースに一球団、BCリーグベースに北信越に一球団、静岡に一球団、沖縄に台湾と米軍連携で一球団っていいと思う……」と、応援ツイートを発信していた。 新規参入の場合、リーグの日程編成上、単独では無理で2球団、或いは4球団の新規参入プランを立てなければ実現性は薄い。堀江氏が、前澤氏に紹介したのは、球団経営にかかわったこともないジャーナリストだったようだが、その後、前澤氏が向かっていく方向は野球ではなくなっていく。