苦しみの中から成長した細谷真大。CFとしてオーバーエイジは招集すべきか?
今大会の招集メンバーは23人だったが、オリンピック本大会での登録は18人。規定のオーバーエイジ枠3人が招集されたら、U-23年代の選手の枠は15人に減るし、今大会に参加できなかった海外組の招集に向けた各国クラブとの交渉もこれから本格化するはずだ。
さて、オーバーエイジは使うべきか? そして、使うとしたら誰を入れるのか。これから、メディアでもそうした議論が白熱することだろう。
2021年の東京オリンピックでは吉田麻也や酒井宏樹、遠藤航といったA代表の中心選手がオーバーエイジとして招集されたが、これは自国開催という特殊事情があったから。
今シーズンは1月にアジアカップがあった関係でA代表の選手たちには疲労が蓄積されている(クラブでもUEFAチャンピオンズリーグとかイングランド・プレミアリーグで激しい戦いに関わっている選手も多い)。A代表の選手は休養を与えるべきだろう。
そこで、経験豊富な選手でありながら、様々な理由でA代表に招集されていない選手をオーバーエイジとして起用してはどうだろうか。
たとえば、CFのの大迫勇也だ。
U-23アジアカップで細谷が苦しんでいたのを見ていると。オーバーエイジは不可欠のように思えたが、ノックアウトステージに入って能力の高さを見せつけられるとオーバーエイジは不要。細谷に任せたい気持ちも強くなる。
だが、細谷と大迫がともにメンバー入りして切磋琢磨することは、細谷にとって貴重な経験になるのではないだろうか?
細谷はグループリーグでは結果を出せなかった。だが、ストライカーというのは本来そういうものだ。「ケチャップ理論」ではないが、ゴールは入らない時には入らないのだ。
大迫だって、PKを外すこともある。
だが、大迫は点が取れなくても明らかな攻撃の中心となる。前線でボールを収めてタメを作れるし、かなり無理なロングボールでもなんとか味方につなげることができるからだ。
トップに大迫のようなFWがいると、チームの戦術的な幅が大きく広がる。だから、たとえゴールを決められなくても、大迫はエースなのだ。