『下剋上球児』のキャプテン役、俳優・菅生新樹が決意の坊主を披露「見てくれなんて気にしている場合じゃない」
ほとんど登場しない主人公……だけど演じてみたい
――昨年のドラマ『下剋上球児』の日沖誠役と同じく、今回の山田も金髪でしたが、撮影時期が被っていたのでしょうか? いや、撮影時期は一緒でしたが、ドラマの撮影では日沖が黒髪に戻っていたタイミングだったので、今回のPVのために金髪に染めました。ちなみに日沖はブリーチしたあとにちょっとだけ色を入れていたのですが、山田は抜きっぱなしの金髪です。そういう細かいところにもこだわりました。 ――ブックカバーやPVで主人公を務めたからには、今後、この小説が映画化されることになったら主演を演じたいですね。 そうなんですよ。ドラマや映画として映像化されたら絶対におもしろい作品だと思うんですよ。ただ、悩ましいことに……主人公がぜんぜん表に出てこないんです! ――ほとんどのシーンでスピーカーの中にいるわけですからね……。 もちろん山田を演じたいんですが、目立てないような気がして(笑)。PVは山田にフォーカスされていましたが、劇中には魅力的な登場人物がたくさんいるので、主演の顔はほとんど記憶に残らないんじゃないかな。でも、そんな作品はなかなかないので、今後映像化されるのであれば、ぜひ参加させていただきたいです。
迷わずオンリーワンの道を
――今は今後の作品に向けて坊主にされていますが、相当な勇気が必要な決断だったのでは? 実はそうでもないんですよ。僕は俳優デビューから2年が経つのですが、これまで普通の髪型の役をほとんどやったことがないんです。デビュー作は金髪メッシュでヤンキー風の少年でしたし、その後もちょっと長めの髪や金髪の役を演じてきたので、短期間でいろんな髪型に挑戦してきました。だから髪型を変えることに抵抗がなくて、今回も喜んで坊主にさせていただきました。俳優としてイメージを固定してしまったらおもしろくないし、基本的にどんな髪型もウェルカムです。 ――俳優にもいろんな戦い方があると思いますが、もし世の中的な人気を狙っている人なら、坊主は躊躇しちゃう気がします。 僕はたとえば女性から黄色い声援を浴びるタイプではないと思っているんですよね。本当に、芸能界にはルックスが素晴らしい俳優さんがたくさんいるので、そこで勝負しても勝てないし、勝ちたいとも思っていなくて。それこそ『下剋上球児』で演じた日沖は野球部のエースでもイケメンポジションでもなかったけど、あのドラマをきっかけに僕のことを応援してくださる人が増えたんですよ。自分の演技や存在感を好きになってもらえたような気がして、それは素直に喜ぶことができました。まだまだキャリアも浅いですから、今後も制限を設けずにいろんな役柄に挑戦して、その生き様が“カッコいい”と思ってもらえるような俳優を目指していきたいです。