昨年は抽選で出場逃す…長崎北陽台が2年ぶり花園で圧勝の初戦突破【全国高校ラグビー】
◆全国高校ラグビー大会・長崎北陽台56―19城北(28日、花園ラグビー場) ノーシードで臨む2年ぶりの花園で、長崎北陽台が56―19で城北に圧勝しての初戦突破。前後半合わせて10トライのその猛攻にも、品川英貴監督は苦笑いで〝試合中の苦言〟を明かした。 ■全国高校ラグビー組み合わせ 「前へ、前へ、ゲインラインを意識しながらやろう、って言っていたところを、途中で横に振りながら、ワイドに、ワイドに、というのがちょっと見えたので」 グラウンドを広く使ってオープンに展開し、BK陣がゴールに走って行くラグビーは、確かに見栄えがいい。しかし、よそ行きのラグビーでは全国の大舞台で強豪校に勝てない。試合中の〝修正指示〟は「FWもBKも速い展開で走る、というのを再認識しなさい」。 だから、7点リードの前半18分、ゴール正面15メートルとPGを狙える位置でも、品川監督は「3点よりも5点。FWの力強さをきちっと」とPGを蹴らず、スクラムから素早い球出しでトライ。ラインアウトからモールを形成、そのままゴールまでFW陣が一体となって突進したトライも3本決めて「FWとしてすごくうれしい」と主将のFL下田秩も満足げだ。 昨年の長崎県大会決勝で長崎南山と26―26。両校優勝で抽選の結果、花園出場を逃した。花園の試合中継を見ながら「絶対ここで戦う、という気持ちを持って、この1年間やってきた」と下田主将。30日の2回戦は、春の全国選抜とワールドユースを制し、花園との3冠を目指すAシードの大阪桐蔭(大阪第1)との対戦。「アタックでもディフェンスでも、コンタクトで負けたら絶対に負ける。受けずに、ひたむきに戦っていきたい」と下田主将が言えば、品川監督も「どれくらい長崎北陽台が力を発揮できるかというのを、私も楽しみにしたい」。逃げずに愚直に、西の横綱に真っ向勝負を挑むつもりだ。