海鮮と温泉がご褒美! 日本最長のロングトレイル「みちのく潮風トレイルを歩く」【vol.04 南三陸町~石巻編】
「みちのく潮風トレイル」とは、青森県八戸市から福島県相馬市までの東北太平洋沿岸をつなぐ1本の「歩くための道」のこと。青森、岩手、宮城、福島の4県29市町村の既存の道を繋いだルートで設定されており、総延長1000kmを超える日本最長のトレイルです。長い道のりをご紹介するシリーズの4回目は、大船渡市から南三陸町に続き、南三陸町~石巻市までの区間です。 【画像】みちのく潮風トレイル南三陸町~石巻ルートを写真で振り返る(全7枚)
北上川沿いのトレイルを歩き雄勝半島へ
南三陸町の先端・神割崎を通って南下、東北最大の河川・北上川沿いに歩いて新北上大橋を渡ると「石巻市震災遺構大川小学校」「大川震災伝承館」が見えてきます。 長面浦を望みながら平でなだらかな道を歩いていくと、「火伏せの石碑」に至るアップダウンが多い峠道に入ります。そこから先は、リアス海岸特有の地形を感じられる緩やかなカーブや起伏が続く雄勝半島を歩きます。 急登があるものの、お楽しみポイントとして推したいのは雄勝町の浪板海岸~女川町までを歩いてつなぐ石投山。その標高は455mで、海を見下ろす頂上からは、牡鹿半島南部に位置する金華山沖の景色も楽しめます。 金華山沖は、世界三大漁場のひとつと呼ばれるほどで、世界に多数存在する漁場の中でも、とくに漁獲種の多い漁場として知られています。
温泉や商業施設がたち並ぶJR女川駅前
石投山頂でひと休みした後は、心地よい杉林を抜けて女川町を目指します。山頂から約1時間で登山道入り口まで下り、さらに約1時間歩くとJR女川駅です。 新設された町の中心部には、飲食店や個性的なお店がたくさん。JR女川駅前から海岸近くまで延びたレンガ道の両側には、商業交流施設「シーパルピア女川」が。新鮮な海鮮料理をたっぷり味わってから、pH8.8の低張性アルカリ性温泉でお肌がつやつやになる「女川温泉ゆぽっぽ」で、ハイキングの疲れを癒すことができます。
JR石巻線の女川駅からは牡鹿半島をめぐるルートを歩く
牡鹿半島の見どころはもりだくさんですが、その代表が大六天山。半島北部にある年間を通じて登ることができる大六天山は、石投山とほぼ同じ高さの山です。トレイルルート上からは、先ほどの石投山を含めて、三陸らしい深い海の色を湛える女川湾、「奥の海」と称される景勝地・万石浦など四方を見渡すことができます。