流出は不可避!? 欧州に推薦したい10代の逸材Jリーガー6人。将来のサッカー日本代表を担うかもしれない才能たち
MF:保田堅心(やすだ・けんしん)
生年月日:2005年3月5日(19歳) 所属クラブ:大分トリニータ 2024リーグ戦成績:29試合4得点1アシスト 保田堅心は、高校時代から大分トリニータの下部組織に所属し、トップ昇格前から2種登録でトップチームに帯同していた。 2021年に16歳で天皇杯に出場してプロデビューを果たすと、2023シーズンに正式に昇格となり、プロ1年目はJ2で29試合に出場。2年目の今シーズンは、ここまで29試合に出場している。 大分は現在J2で16位に低迷しており、ファンにとっては歯がゆいシーズンとなっているが、保田はその中で奮闘し、数少ない希望となっている。 185cmの大柄な体格を活かして中盤のデュエルに勝つだけでなく、自ら攻撃にも加わることができる守備的MFで、8月11日の第26節ロアッソ熊本戦では持ち味が際立った。 この試合では守備面で相手の攻撃の芽を摘む一方、攻撃では精度の高いキックでチャンスを演出し、87分にはCKから直接ゴールを決めて劇的な逆転勝利に貢献。 試合後、クラブの公式サイトで「マンツーマンで来る相手なので自分の良さが出るゲームになるとわかっていた」と自信を見せ、得点に関しても「狙いどおりのボールで、入って良かった。事故が起きることを狙いながら密集に向けて蹴るプランを増やしていた」と、セットプレーの意図を明かした。 8月度のJ2月間ヤングプレーヤー賞を受賞した保田は、ロサンゼルスオリンピック(ロス五輪)世代の有力選手であり、J1のクラブだけでなく、海外のクラブも興味を持っていても不思議ではない。
DF:市原吏音(いちはら・りおん)
生年月日:2005年7月7日(19歳) 所属クラブ:大宮アルディージャ 2024リーグ戦成績:28試合4得点1アシスト 市原吏音は大宮アルディージャの育成組織出身で、2022年に2種登録されると、翌2023年7月にクラブ史上最年少の18歳5日でトップチームデビューを果たした。 デビュー後、すぐにレギュラーに定着しJ2で経験を積んだ市原は、クラブがJ3に降格した2024シーズンも中心選手として活躍。身長187cmの長身を活かした対人守備の安定感と的確なポジショニングが光り、10代とは思えない落ち着きを備えている。足元の技術も高く、自らボールを運ぶこともできる現代型のセンターバックだ。 サッカー日本代表も市原の将来性を高く評価しているようで、今年1月から2月にかけて行われたAFCアジアカップ2023では、トレーニングパートナーとして帯同し、A代表の空気を肌で感じた。 9月に開催されたAFC U-20アジアカップ予選ではU-20日本代表のキャプテンを務め、ロサンゼルスオリンピック(ロス五輪)世代のリーダー格として期待されている。 大宮は先日、大手飲料メーカーのレッドブルに経営母体が変わり、来シーズンからは「RB大宮アルディージャ」になることが決まった。 レッドブル・グループは、ドイツのライプツィヒやオーストリアのザルツブルクなど、世界各地にクラブを持つ一大組織であり、大宮に市原という才能がいることはグループ内で共有されているのではないだろうか。