人気を見れば当然でもK-POPアイドルの「紅白」大量出場に視聴者が敏感なワケ
特別企画に疑問の声
NHK関係者がこう話す。 「大きいのは国民の受信料で経営が成り立つ公共放送という面があるからでしょう。もちろん日本に住む多くの在日外国人も受信料を払っていますが、NHKワールドは日本の文化や伝統を海外に伝えるという役割もあります。出演者の中には正月を目前に和服で登場する歌手もいますから、そこに外国系の出演者がからむのは演出においても難しい。 そんな違和感を視聴者は敏感に嗅ぎ取ってしまうのでしょう。紅白の最後に全員で『蛍の光』を大合唱した後、画面が切り替わって除夜の鐘が始まり、日本各地の初詣の風景が映し出されます。こうして新年を迎えるという日本の年越し文化にどこまでK-POPアイドルがなじめるかが問われるでしょうね」 今年は地震と豪雨で大きな被害を受けた石川県能登地方に関連して石川さゆりが「能登半島」を、坂本冬美が地元の太鼓保存会とともに輪島市から生中継で「能登はいらんかいね」を歌唱する場面は大きな見どころとなる。 一方、特別企画としてまたもや登場する「ディズニーファンタジーメドレー」にはさっそく「日本の歌番組としておかしい」「公共放送なのに民間の大宣伝になるような企画もどうかと」「アイドルを何回も登場させる使い回し企画は紅白の権威を下げるだけ」など厳しい意見が寄せられている。世代間の音楽嗜好やローカルとグローバルなアーティストを無理やり混在させようとするNHK紅白は、やはり曲がり角に来ているようだ。 デイリー新潮編集部
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