人気を見れば当然でもK-POPアイドルの「紅白」大量出場に視聴者が敏感なワケ
若年層から反発も
今年の紅白の出演者をめぐっては若年層からの反発も招いている。2024年にTikTokで楽曲が大バズりしたアイドルグループ・FRUITS ZIPPERや超ときめき♡宣伝部の不出場を嘆く声がネットに渦巻いた。 「FRUITS ZIPPERと超ときめき♡宣伝部が外れて、韓国系のLE SSERAFIMとILLITが選ばれた。韓国アイドルを出演させる紅白は日本の公共放送なのか?」という横やりが多数を占めるが、これについて前出の音楽ライターは「ILLITのイロハとモカ、TWICEのMISAMOことミナ、サナ、モモ、LE SSERAFIMのサクラ(宮脇咲良)とカズハは日本人です。所属は韓国の事務所ですが、日本人が世界を舞台に活躍しているわけですから目くじらを立てる相手ではない気がするのですが……」と話す。 その紅白の選考にあたっては、「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」という3つの要素を中心に、「インターネットでのダウンロード・ストリーミング・ミュージックビデオ再生回数・SNS等」の成績も考慮された。 YouTube公式動画の再生回数はTWICEが68億回、LE SSERAFIMが32億回、TOMORROW X TOGETHERが25億回、新人のILLITが6億5000万回。これに対しFRUITS ZIPPERは2億5000万回、超ときめき♡宣伝部は1億7000万回とケタ違いの大差がついているのが実情だ。この数字だけ見れば、K-POPアイドルは紅白出場基準を十分に満たして余りある。 一方、今年のK-POP出演組にはある特徴があるという。 「ILLIT、LE SSERAFIM、TOMORROW X TOGETHERの3組はいずれも韓国の芸能事務所HYBE(ハイブ)傘下のレーベルに所属しています。HYBEといえば絶大な人気を誇るBTSで知られる巨大事務所。メンバー7人全員が除隊する来年の紅白歌合戦の超目玉として、BTSの出演をオファーする布石である可能性が非常に高いです」(前出の音楽ライター) NHKの思惑通りにいくかは未知数だが、それでも視聴者から「K-POPはいらない」という不満の声が上がるのは同じだろう。12月4日と11日に放送されたフジテレビ系音楽特番「FNS歌謡祭」に10組のK-POPアイドルグループが出演したのに、特に批判の声が聞こえてこないのとは対照的だ。なぜ、紅白とK-POPの組み合わせは視聴者からたたかれるのか。