20代の新婚夫婦です。子どもは「2人」欲しいのですが、世帯年収「600万円」では厳しいでしょうか…?
結婚して、そろそろ子どもが欲しいと思ったときに、子ども1人を育て上げるために必要な金額に驚くことも多いでしょう。世帯年収600万円の世帯では2人の子どもを育てることはできるのでしょうか。本記事では、子ども2人を育てるための生活費や教育費の見積もりを提示し、家計のバランスを考えた現実的なアドバイスを解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
全国的な世帯所得の平均額とは?
世帯年収600万円は、全国的な世帯所得と比べると多い方なのか比較します。 厚生労働省が2022年に公表した「国民生活基礎調査」の「各種世帯の所得等の状況」を見てみると、2021年の世帯所得の平均は545万7000円です。所得の平均は過去10年近く横ばいで推移していますが、児童がいる世帯を見てみると2012年の637万2000円に対し、2021年は785万円まで増加しています。 世帯年収600万円は、全国的な平均世帯所得から見ると多めではありますが、児童がいる世帯で考えると、平均よりも少ない所得額であることが分かります。 「世帯主の年齢階級別の所得の状況」では、20代が1世帯当たり377万5000円に対し、30代は627万2000円、40代は728万5000円、50代は742万1000円と推移しています。年代別で考えると、20代から最も所得が多くなる50代まで約30年あることから、将来を見据えて計画的に貯蓄を行うことで子育てに必要な資金を準備できるでしょう。
子どもが2人いる家族の平均的な生活費はどのくらい?
家族が増えると気になるのが、どれくらいの生活費がかかるのかということです。4人家族の平均的な生活費はいくらくらいなのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告書(家計収支編)令和3年(2021年)」によると、夫婦と子ども2人がいる世帯の1ヶ月の生活費は、平均約28万円です。 平均生活費には、食費や居住費、光熱費、医療費、教育費などが含まれており、子どもの年齢などによっても変わってくるため、あくまで参考となります。月28万円として年間の生活費を考えると「約28万円×12ヵ月=約336万円」となります。 また、家計調査報告書の中には居住費の家賃や持ち家のローンは含んでいません。各家庭の居住状況によっては、家賃やローンの支払い代が月々の費用として上乗せされます。生活費である食費や被服費は、子どもの人数が増えても節約によって費用を抑えることが可能です。そのため、人数によって大きな費用の変動はないようです。