きょう衆院選投開票、石破首相が目指す「与党過半数」が焦点に
(ブルームバーグ): 衆院選(定数465議席)は27日、全国で投票が始まった。石破茂首相(自民党総裁)が勝敗ラインとして掲げた与党で過半数を維持できるかが焦点だ。即日開票される。
今回の選挙は、1票の格差是正のため小選挙区の定数が「10増10減」となった新たな区割りで初めて実施された。自民党派閥の裏金事件を受けた「政治とカネ」の問題や、物価高対策を含む経済政策、外交・安全保障などを巡り、全国で論戦が行われた。
石破首相は選挙後、経済対策の早期策定と昨年度を上回る規模の補正予算案を国会に提出する方針を示している。年末には来年度予算編成や税制改正も控えており、大幅な議席の変動があれば、こうした政治日程に影響を与える可能性もある。
石破首相は26日夜、東京・豊洲で街頭演説し、政治資金問題に関して本当に深く反省し、おわびしたいと語った上で、「この国を守るのは自公政権しかない。他の党に任せるわけには絶対にいかない」と支持を求めた。
野党第一党の立憲民主党の野田佳彦代表は同日午後、東京・亀戸での演説で、「自民党の裏金政治」を続けさせるのかどうかが「最大の争点だ」とし、与党を過半数割れに追い込むために全力を挙げる考えを示した。
投票率も選挙結果に影響する可能性がある。総務省が発表した27日午後2時現在の投票率は全国平均で19.14%と前回2021年の21.49%を下回った。一方、期日前投票の中間状況によると、25日までに有権者の約16%に当たる約1643万人が投票を済ませた。
前回の最終的な投票率は小選挙区で55.93%と4回連続で50%台にとどまった。旧民主党が政権を獲得した2009年は69.28%だった。
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Takashi Umekawa