「万人向けでない」と明言しているシャンプーが人気の「なぜ」 「合う人と、合わない人がいます」と説明文に記載
どちらかというと、入会のほうが難しく、退会は簡単。定期購入に申し込む前に、ちゃんと商品やサービスを理解して、自分の意志で決めてもらいたいから、そのような設計にしています。商品購入中に、いつの間にか定期購入サービスに加入してしまっていた……というようなことは避けたいのです。 そのため、商品の購入プロセスと、定期購入の入会プロセスを分けています。 僕らが提供する定期購入サービスは、メンバーシッププログラムのような位置づけをしていて、そんなに価格メリットがあるわけではありません。
でも、定期購入サービスに入っていると、開発中の新商品のサンプルがいち早くもらえるとか、クローズドの開発者のインタビュー動画が見られるといった会員プログラムが提供されます。 どうせ買うならメンバーシップで買うほうがちょっと楽しいし、おもしろい。そんなふうに感じてもらえるとうれしいなと思っています。 プロモーションについても、「本当によいものができたので、皆さんに知ってもらいたくて広告しています」と謳って、広告していることを広告そのものにしています。
結果的にこの広告に対する反応はかなりよかったのですが、同じ広告を他社が出したら、こんな高い反応が得られるかといえば、わかりません。 木村石鹸がずっと培ってきたものや、今まで正直にやってきたことの積み重ねがあるから、こういう広告が生きるのではないか。「正直さ」をテクニックで表現しようとしても、見透かされてしまうと思うのです。 商品そのものもそうですし、その商品の見せ方、語り方、売り方も含めて、「正直さ」を真ん中に置きたい。それが、木村石鹸らしさだから。
こういった正直なコミュニケーションを心がけているからか、僕らの元には、多くのお客さんの声が届きます。「私には合いませんでした!」という声もあれば、「合うか合わないか心配だったけど、めちゃくちゃ合いました!」とか。 こちらが正面から向き合ったことに応えてくださるかのように、お便りが届くのです。 ■ストーリーがあるプロダクト 小さいお子さんががんばって描いてくれた絵が届いたこともあります。お母さんからの手紙によると、「12/JU-NI」シャンプーを使って髪がキレイになったのがうれしくて仕方なくて、絵でその気持ちを伝えようとしてくれたようです。もとはお母さんが使うために買ってくれていたのが、今では娘も大ファンになってしまった、と書かれていました。