弟とセリエAに再挑戦する「ピッポ」【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
ミラン時代の批判的な声はすべてが正しかったとは…
ベネベントをセリエB制覇に導いたピッポ・インザーギ。33節時点で57得点・19失点はいずれもリーグ最高成績という、完全優勝だ。(C) Getty Images
「ピッポ」ことフィリッポ・インザーギが、セリエAに帰ってくる。指揮を執るベネベントをセリエB独走優勝に導き、来シーズンからの昇格を決めたのだ。監督としては先を走る弟シモーネに、再び挑戦状を叩き付ける。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2020年7月16日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― ストライカーとしては弟よりも兄のほうが何倍も優れていたが、監督になると立場は逆転した。ラツィオで安定した結果を残して長期政権を確立した弟のシモーネ・インザーギに対し、兄のフィリッポ・インザーギは指揮官としての実績と評価を確立できないまま、セリエAとセリエBを往復するパッとしないキャリアを送っていた。 しかし、この2019―2020シーズンは、風向きが変わる大きなキッカケになるかもしれない。弟の率いるラ
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