パンクで3輪走行も2番手死守。ヒョンデのソルド「ダストも入り込んでいた」/WRCギリシャ デイ2コメント
9月7日(土)、2024年WRC世界ラリー選手権の第10戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ2はスペシャルステージ7から12の走行が行われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合首位に立っている。TOYOTA GAZOO Racing WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)はSS3でのデイリタイアが響き、クラス7番手/総合37番手で大会2日目を終えた。そんなデイ2を戦った各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。 【写真】勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)/2024年WRCアクロポリス・ラリー・ギリシャ ■Mスポーツ・フォードWRT ●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合29番手 「公平にいって、かなり難しい。もうモチベーションがないようなものだ。ラリー1のマシンに乗れて僕は幸運だし、ここにいられてうれしいが、失うものも得るものも何もない」(SS7) 「本当に熱くて、僕の足が燃えているようだ。後部のアンチロールバーに問題があって、下り坂は簡単にはいかない。リヤに苦戦しているが、僕たちは何も争っていないので問題はない」(SS9) 「長い一日だった。目標や目的もなく2番目に出走するのは苛立たしいものだったが、美しいステージで楽しい時間を過ごした。さて、サービスパークに戻るのには、まだ長い道のりがある」(SS12) ●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイリタイア 「ステージは良くなかった。フィーリングに浮き沈みがあった。簡単にパンクしてしまうような岩がたくさんあり、昨日の経験から、6本のタイヤ(が無事であること)を確認する必要がある」(SS7) 「かなり砂が多いので、グリップが非常に低い。最初はフロントに小さな影響があったが、ダストが多くて、エアフィルターがかなり詰まっていると思う」(SS8) 「今日はこれでリタイアだ……。リヤを失って溝にはまってしまった……」(SS9/本人フェイスブックより) ●ジョルダン・セルデリディス(#19 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合17番手 「僕たちはギリシャの選手権に出たので、道の特徴をよく知っている。ここは素晴らしいが、砂が多いんだ。少し掃除役をやったが、それでも楽しんだよ」(SS8) 「今のところそれほど厳しくはないが、2回目の走行は非常に難しくなると思う。かなり掃除役をやらなければならない。最初のふたつのステージのように、リヤがすべることが多い」(SS9) 「クリーニングをしなくてすんだ! いいものだ。岩が多いところもあり、パンクに注意しなければならない。その他の点では、グリップがはるかに良かった」(SS11) ※いずれもSS走行直後の公式インタビューより ■ヒョンデ・シェル・モービスWRT ●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合首位 「金曜日にいくつか小さな問題があったものの、これまでのところラリーをうまく管理できており、土曜日は大きな問題はなかった。僕たちのアプローチは、必要なときにマシンに注意を払うというものだったが、ここでは完全にパンクを避けることはできないだろう」 「周りには岩がたくさんあるので、ステージをこなしていくだけだ。僕は、轍のあるところでのドライビングスタイルを調整しようとした。よりスムーズにして、横滑りして石にぶつかる危険を避けるために、あまり激しく進入しないようにした」 「だが、ここは宝くじのようなもので、明日はどうなるか、天気はどうなるか、追加ポイントを獲得するためにどれだけプッシュしなければならないかといったことは分からない。だから、できるだけ多くのポイントを持ち帰るために、まだやらなければならないことがたくさんある」 ●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手 「ロードセクションでの時間が多かったこともあり、今日の長さはとても厳しかった。午前中は2回パンクしてしまったので非常に残念だったが、もう終わったことだ。明日の展開がどうなるか見ていこう」 「午後はトラブルもなく、最後まで走りきれたのはうれしいが、走行中はあまり快適ではなかった。でも明日はまた別の日なので、改善するチャンスはあるはずだ」 「天気やステージのコンディションがどうなるか様子を見よう。でも、また難しい一日になると予想している。現時点で僕にできることはチームをサポートすることだけだ。明日は彼らのために間違いなく全力を尽くす」 ●ダニエル・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合2番手 「パンクのせいでラリーの首位から転落してしまったのは少し残念だが、結局のところそれほどひどい結果にはならなかった。その後は、さらなる問題を避けるためにもう少しゆっくりドライブしたが、車内にダストが入り込んでいたので、とても難しい状況だったのは確かだ」 「ありがたいことに、今日は(セバスチャン・)オジエとの差が充分にあった。それでもミスをしてさらにポジションを失いたくはなかった。乗り切るのは大変だったが、なんとかやり遂げたよ」 「明日はまたパワーステージを2回通過する厳しい一日になるし、そのために路面はひどく荒れるだろう。ラリーの勝敗は最後のコーナーまで決まらないと思う」 ■TOYOTA GAZOO Racing WRT ●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合3番手 「今日は良い一日だったと思う。これ以上、自分たちにできることはなかった。難しい一日になることは分かっていたので、トラブルなく過ごせたことを喜ぶべきだろう」 「前とのタイム差がかなり大きかったので、自分たちのことに集中し、仕事をこなすことに専念した。この週末は誰にとっても難しく、あともう一日残っているので、戦いはまだ終わってはいない」 「明日はドライバーとマニュファクチャラーの両選手権にとって非常に重要な一日になるが、2回走る方のステージはレッキを行なった時にもっとも荒れているように見えたので、何かが起こるかもしれないね」 ●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイリタイア 「昨日の困難な状況の後、限界までプッシュするのは簡単ではなかった。それでも、このようなコンディションでクルマのセットアップをいくつか試すという意味ではいい機会となり、少なくとも答えをいくつか見つけることができたと思う」 「しかし、午後最後のタイトなヘアピンコーナーで、轍にはまってしまった。クルマはゆっくりと横転したが、ダメージを負ったのは明らかだった。何とか修理して走り続けようと試みたが、明日に向けてすべてを万全に整えることが重要だとチームが判断し、デイリタイアすることを決めた」 ●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合37番手 「今日、ふたたび走ることができて嬉しかったですし、クルマを直してくれたチームに感謝します」 「今日は信じられないくらい暑い一日で、しかも路面には予想していた以上のルースグラベルがありました。そのため、他のドライバーとペースを比較することは難しく、自分がすべき仕事をして、自分にできることに集中しようとしました」 「明日に向けては良いフィーリングを得ることに努め、ベストを尽くして戦います。明日のステージも非常に荒れていますが、頑張って走ります」 [オートスポーツweb 2024年09月08日]