「元夫のSNSを、子どもがこっそり見ていた…!」養育費を踏み倒す元夫の、許せない嘘が明らかになった日
若くして結婚、2人の子どもを育てながら働いていた祐子さん。夫の太郎さんは腰痛を口実に、家事育児を分担しません。やがて夫が、娘ばかりをベタベタと膝にのせて、息子には体罰を与えていることに気づきます。蹴り倒して病院沙汰になったことをきっかけに離婚を決意した祐子さん。養育費は月に5万円という約束で別れます。しかしさっそく夫が養育費を払いしぶり……? 取材者プロフィール 祐子さん(仮名):40歳、営業職。29歳のとき、当時未就学の子どもを連れて離婚。 太郎さん(仮名): 45歳、SE。椎間板ヘルニアで仕事に支障が出ることも。
「離婚時に公正証書や離婚調書などを作成して」
「これから離婚する皆さん、もちろんご存知だと思いますが、養育費などを決めたら必ず公正証書や離婚調書などで正式な文書に残してください。相手が不当に払わなくなったときに戦うために。 私は『彼の実家も勤め先もわかっている。約束したわが子の養育費を出さないほど非道じゃないだろう』となぜか彼を信用しすぎてしまいました。 子どもっぽい彼が、離婚の同意を意地悪で翻すまえにことを進めたいと焦っていたこともあります。でも、なけなしの信頼はすぐに砕かれました」 元夫・太郎さんの言い分は、『持病の椎間板ヘルニアが悪化した。仕事も休みがちになっている。傷病手当をもらって少し休まないとならないかもしれない。自分の生活も不安で養育費は払えないからしばらく2人で月に2万円にしてほしい』というもの。 祐子さんは、事情が事情だから仕方ないと了承します。元気になったらすぐに5万円に戻してくださいと伝えますが……予想どおり、その額面がもとに戻ることはありませんでした。 それどころか養育費は途絶えがちになり、ついには完全にストップ。結局、現在までの11年間でトータル36万円のみ、受け取っています。「訴えたければ訴えたら。払えないものは払えないんだから。お前は無知だから想像もできないだろうけど、払えない相手に訴訟なんかしたら、弁護士費用で大赤字だぞ」と太郎さんは言ったといいます。 交通事故にでもあったつもりで、すべて忘れて、自分の力で子どもたちを養おうと決めたという祐子さん。離婚後は実家の近くに住み、必死で転職活動をした結果、保険の営業の仕事に就くことができました。 正社員ではなく、それまで内勤だった祐子さんにとってはハードな仕事でした。それでも時間外労働もいとわず頑張ったため歩合がつき、1年ほどで月に30万円を稼ぐことができるように。 もっとも正社員ではないので、将来のこと、子どものことを考えると安心とは言えない収入です。 また、金銭のこと以外にも、離婚によって新たな問題が浮上します。
佐野 倫子