部員5人で全国に挑んだ和歌山南陵「残ってよかったな…」感謝のラストゲーム
■溢れる感謝の思い「この1年間本当に楽しかった」
二宮は地元の愛知県から和歌山南陵の門を叩いた。学校側の経営難により苦しんだ時期も多かったが、その分、クラウドファンディングなどによりたくさんの方々に支えられて今があることも事実だ。 「この3年間辛いこともいっぱいありました。それでも逃げなかった5人でこの舞台に立てて、最後まで戦えたことはすごくうれしいです。南陵に残ってよかった、この5人で最後まで戦えてよかったなって思える試合でした」(二宮) 和中コーチは、そんな彼らたちに感謝の言葉を送った。 「望んだ結果ではありませんでしたが、今日の試合というよりかは、この1年間、弱音も吐きながらも本当によくここまでついてきてくれました。彼らがいなければ指導者の僕も成り立たないですし、僕も彼らに感謝の気持ちでいっぱいです。この1年間本当に楽しかった。本当にありがとうという言葉をかけたいと思います」 タイムアップと同時に、藤山凌成の3ポイントが綺麗にリングに吸い込まれた。最終スコア64-80。それはまるで、いろんな想いが乗ったシュートのように思えた。 取材・文=小沼克年
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