ついにカラー対応したFCCLの電子ペーパー端末「QUADERNO A4(Gen.3C)」を試す PCからのPDF印刷転送が便利すぎる
カラーモデルの実力は? 実際にカラーPDFを転送して使い心地をチェック!
さて、ここまででQUADERNO A4(Gen.3C)の外観や、気になる機能をチェックしてきたが、実際にカラーのPDFを転送した際の動作はどうか。 「カラー電子ペーパーディスプレイの色再現度はどの程度なのか」「ファイルサイズが大きいPDFを開いた際に、快適にページ送りができるのか」「ペンでの書き込みに遅延は発生しないのか」など、気になるところは多数ある。 そこで、筆者が以前執筆した145ページ(18.8MB)あるPDFデータをQUADERNO A4(Gen.3C)へ転送し、実際の動きを確認してみたので以下に紹介しよう。 ディスプレイにバックライトは搭載しておらず、カラー表示は4096色までということもあり、色の再現度自体は落ちる。しかし、ゲラチェックや読み物としては必要十分な色再現性がある。 ページ送りの速度については、指でスライドしてページ送りのジェスチャーを実施してから約1秒で次のページが表示される。これは電子ペーパーディスプレイとしては十分に早い方だ。液晶や有機ELのような一般的なディスプレイと比べなければ、特にストレスを感じない。 ペンでの書き込みは、文字を書く場合は遅延を感じることはない。ただし、線を引く際に若干の遅延が発生する。 とはいえ、常に遅延が発生するわけでもないため、PDFの文章に線を引いたり、ちょっとした図を書き込んだりする用途ではストレスなく実行できた。
刺さる人には刺さる、実売価格7万9800円のカラー対応電子ペーパー
PCからの簡単なPDF転送や、豊富なテンプレート、安心のセキュリティ機能、そしてカラーPDFデータ表示のパフォーマンスについて確認してきたが、普段ノートやメモを取る方や、筆者のように同人誌含め原稿を執筆している方にとっては非常に刺さる製品と言えよう。 そして何より、QUADERNO A4(Gen.3C)が実売価格7万9800円、半分のサイズになったQUADERNO A5(Gen.3C)なら5万9800円で購入できるという点が注目に値する。液晶や有機ELではなくカラーの電子ペーパーディスプレイが個人でも手の届く価格で手に入ることに感動すら覚える。 E-inkディスプレイが登場してから、電子ペーパーに大きな期待を寄せ、手頃な価格の大型ディスプレイのデバイスを夢見ていた方は、是非店頭でQUADERNO A4(Gen.3C)、QUADERNO A5(Gen.3C)の実機に触れてみてほしい。 (製品協力:富士通クライアントコンピューティング)
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