ついにカラー対応したFCCLの電子ペーパー端末「QUADERNO A4(Gen.3C)」を試す PCからのPDF印刷転送が便利すぎる
QUADERNOシリーズの真骨頂「Print to QUADERNO」
QUADERNOシリーズはスマホ向けのQUADERNO Mobile Appや、PC向けのQUADERNO PC Appを使ってファイルの転送を行うだけでなく、PCの印刷機能を使って、QUADERNOに直接PDFデータを転送できる「Print to QUADERNO」という機能が用意されている。 あらかじめQUADERNO PC Appをインストールして、QUADERNOとPCを有線または無線でペアリングしておく必要はあるが、PCの印刷機能で「Print to QUADERNO」を指定して印刷するだけで、QUADERNO側にPDFデータとしてドキュメントを転送できる。 実際にWi-Fi経由でPrint to QUADERNOを試してみたが、Acrobat Converterのような仮想PDFプリンタとほぼ変わらない速度でQUADERNOに転送できたので、専用ユーティリティーをいちいち立ち上げなくても、待ち時間を気にすることなくドキュメントデータをQUADERNOに保存できるので非常に使いやすい。 転送したデータは、付属のペンを使って直接書き込みできるので、学校の提出物や、スライドデータのゲラチェック用に大いに活躍してくれることだろう。 特に筆者の場合、技術同人誌を執筆している関係上、毎回ゲラチェックの際にA4用紙を100枚ほど印刷する場面がある。 原稿完成までにゲラチェックを複数回実施するため、A4用紙やインクカートリッジの消費は激しい。人間とは不思議なもので、PCのディスプレイ上で確認すると見落としてしまう誤字/脱字やレイアウトのずれが、印刷された紙だと気付きやすいことがある。よってPrint to QUADERNOには非常に大きな期待を寄せている。
有償のAcrobatを利用しているなら注意が必要
Adobe Creative Cloudなどで、Adobe Acrobat Pro(有償版)を利用している方は、Print to QUADERNOを利用する際に注意が必要だ。 Adobe AcrobatにもドキュメントデータをPDF化できる仮想プリンタ「Adobe PDF」が用意されており、Adobe AcrobatをインストールしているPCであれば、必ず追加されているはずだ。 このAdobe PDFは「Adobe PDF Converter」というドライバを利用しているのだが、どうやら原稿執筆段階のバージョンでは、他の仮想PDFプリンタのドライバもAdobe PDF Converterを利用してしまうようで、Print to QUADERNOが正常に動作しない。 そのため、Adobe Acrobatを利用している場合は、Print to QUADERNOのプロパティ内にある「詳細設定」タブでドライバを「Adobe PDF Converter」から「Microsoft IPP Class Drive」に変更しておこう。