ナダル、現役生活に幕 引退試合は敗戦、涙の旅立ち―男子テニス
【ロンドン時事】男子テニスで元世界ランキング1位のラファエル・ナダル(38)=スペイン=が19日、母国のマラガで行われた国別対抗戦デビス杯ファイナルで輝かしいキャリアに幕を下ろした。 オランダとの1回戦でシングルス第1試合に出場し、世界80位のボティク・ファンデザンシュルプに4―6、4―6で敗戦。チームも通算1勝2敗で敗退し、現役最後の大会を終えた。 試合前、国歌斉唱で目を潤ませた。第2セットの第6ゲームをブレークする意地を見せ、「緊張もあり、感情的な日だった」と振り返った。 チームの敗退後、コート上でスピーチ。「体がこれ以上テニスをしたくないと言っている。引退するが、これからもテニスの良き大使であり続けたい。遺産を残した安心感を胸に旅立つ。自分が夢見た以上のことを成し遂げた」。約1万人の大観衆から「ラファ」コールを浴び、涙を拭った。 四大大会の男子シングルスで歴代2位の通算22勝を挙げ、全仏オープンでは史上最多14度の優勝を誇る「赤土の王者」。五輪は2008年北京シングルス、16年リオデジャネイロ男子ダブルスで金メダルに輝いた。会場で数々の名場面を回想する映像が流れると、再び涙があふれた。