米・FBIレイ長官、来年1月の辞任を表明 トランプ政権の発足を前に
アメリカのFBI=連邦捜査局のレイ長官が11日、来年1月のトランプ政権の発足を前に辞任する意向を表明しました。 FBIのレイ長官の任期は2027年までですが、トランプ次期大統領は先月、FBIの新たな長官に自らの熱烈な支持者でFBI本部の閉鎖などを公言するカシュ・パテル氏を起用すると表明しました。 トランプ氏は政府の機密文書を不正に保管していたなどとしてFBIが自宅を捜索したことから、レイ長官に対し強い不満を示していました。 こうした中、レイ長官は11日、来年1月のバイデン大統領の任期満了をもって辞任する意向を表明しました。 レイ氏は職員向けの演説で「FBIが騒動に巻き込まれないための最善の方法だ」と説明し、「簡単な決断ではなかった。この場所を愛し私達の使命を愛し仲間を愛している」と語りました。 辞任表明を受け、トランプ氏はSNSに「アメリカにとって素晴らしい日だ」と投稿。レイ長官の指揮の下不当な捜査が行われてきたと批判した上で、「パテル氏は、FBIを率いるのに最もふさわしい人物だ」と強調しました。 FBI長官の任期は10年で、大統領を2期務めた場合の任期8年よりも長く定められています。アメリカメディアはFBI長官の任期が複数の政権にわたることで政治的圧力を避ける狙いがあると伝えていて、レイ長官の辞任について民主党からは「露骨な政治的圧力の結果だ」と批判の声が上がっています。