キングオブコント準決進出の元芸人が教える、ビジネスでも役立つ“コミュ力UP”の会話術
「仕事先と距離をもう少し縮めたい」「あの人ともっと仲良くなりたい」「自分の殻をやぶりたい」など、コミュニケーション・人間関係の悩みを持つ方は多いと思います。SNSで『笑わせ学』を開講している人気ネタ作家・芝山大補さんに、コミ力アップのテクニックを聞いてみました。 【写真】ビジネスにも役立つ会話術!人気ネタ作家のしゃべりの極意が詰まった書籍
お笑い芸人の会話術を日常に活かす
最初に自己紹介をすると、僕は芸人のネタを考える「ネタ作家」という立場で、これまで300組を越える芸人と仕事をしてきました。 また、お笑い養成講座で芸人の卵たちの講師をしたり、SNSで「笑い」の技術によってコミュニケーションが上手くなる方法などを紹介しています。 以前は芸人だった時代もあり、お笑いトリオを組んでいたときは「キング・オブ・コント準決勝」を二度経験しました。少し前に大炎上して芸能活動を休止しているフワちゃんとは「SF世紀宇宙の子」というコンビを組んでいたこともあります。 ネタ作家、お笑いの講師になって思ったのは、「お笑い」のテクニックってじつは日常のコミュニケーションにそのまま活用できるんだということでした。 インターネットの発展に伴いソーシャルメディアの利用者が増え、人とのつながりが多様化したと思える現代ですが、それに反して肌と肌を突き合わせて直接会話する機会が減り、コミュニケーションがうまくとれない人が増えてきている気がします。 ネットでは言いたいことを言えても、リアルでの会話が苦手という人は、社会に適応するのもむずかしくなります。 そんな人たちに知ってほしいのが「お笑いの芸人の会話テク」です。「相手を笑わせる」ことは、すなわち人とのコミュニケーションを良好にすることでもあるのです。
初対面や目上の人との会話で注意すべきこと
初対面の人とどう接していいかわからないのは、みんな同じです。 漫才でも、お笑いに慣れている演芸場の常連客の前と、イベントなどでお笑いに馴染みのない客の前で演じるのでは、緊張感が違います。会話においてもまず自分のキャラをわかりやすく伝えていきます。 明るいキャラなら元気に「挨拶」してキャラが早く伝わるようにしたり、暗いキャラなら「いつもテンション低い感じなのですが、元々こういうキャラなんで気にしないでくださいね」などと声をかけます。 そうすれば、相手は安心して会話ができるようになります。そこから、相手と雑談など交えて会話を進めていくとよいでしょう。ビジネスの場面でも、距離感をあえて近くして空気感を変えるのもひとつの手です。 また、職場などで上司や目上の人に対して、何か意見するシーンも少なからずあると思います。その場合のポイントとしては、要点の前にまず相手を褒めることです。 「いつも企画の発想力を学ばせてもらっています。しかしながら、あのプレゼンした企画にはこういう課題があると思っていまして~」などと、相手の気持ちを良くしてからにすれば、意に反する意見も聞く耳をもってもらいやすくなります。