ローシャムパーク勝ってBCターフへ 課題の「操縦性」改善に手応え／毎日王冠
＜毎日王冠：追い切り＞ 弱点を克服し、海の向こうの戦いへ－。毎日王冠（G2、芝1800メートル、6日＝東京、1着馬に天皇賞・秋優先出走権）に出走するローシャムパーク（牡5、田中博）が3日、最終追い切りを行った。宝塚記念で5着に敗れた後は、春の戦いで見つかった「操縦性」の改善に着手した。迎える秋初戦は過去無敗の得意舞台での戦い。好結果を出し、進化した走りを見せつける。 ◇ ◇ ◇ 雨が降りしきる重たい美浦ウッドを軽やかな脚取りで、ローシャムパークは駆け抜けた。最終追い切りは3頭併せ。デンクマール（新馬）を3馬身半、ルージュアベリア（3歳1勝クラス）を5馬身追走し、前者には併入。後者には2馬身先着。6ハロン80秒6－11秒5（馬なり）をマークした。調教を見守った田中博師は「牧場から帰厩当初はいい状態ではなかったけど、追い切りを重ねるごとに中身がよくなり、走れる態勢は整いました。取り組んできたハミ受けの感覚を意識し、速い時計でしっかり走れるかを重視。折り合いもつき、この秋入厩してから一番いい走りだったと思います」と課題克服へ満足の表情だった。 もう1歩、上のステージへ。大阪杯で2着に入った実績を持つが「能力はあるけど、操縦性が課題でリズムよく走れない」と師が明かすように春2戦は序盤後方から進め、レースの中盤から先団へ押し上げるという強引なスタイルだった。「大ざっぱなレースでは限界がある。前走後はその部分の克服に着手した」。放牧先と連携を取り、ハミ受けを矯正して脚をためられるような走りへ取り組んだ。「ジョッキーの不安材料は間違いなく減る」と力強い口調で自信をのぞかせた。 見据えるのは世界の頂だ。結果次第で米・BCターフへ参戦する。「日本だとペースが落ち着くことが多い。その分向こうの速いペースの競馬なら、この馬にとって走りやすいと思う」と意図を説明した。 そのためにここは好結果を出さなければならないレース。東京1800メートルは過去2戦2勝と好相性だ。当舞台について「距離は2400メートルくらい合った方がいいと思っているが、この舞台は走りやすい。ここは好結果を」。勝負の秋が始まる。【深田雄智】
