ドリスの退任を編集長はどう見る? 韓国発「タンバリンズ」や最新ビューティトレンドにも注目
この連載は週に一度、「WWDJAPAN Digital」に掲載した記事から学生に読んでほしいものを厳選し、記者のコメント付きで紹介するものだ。今回はドリス・ヴァン・ノッテン(Dries Van Noten)の退任と韓国発の「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」とコスメブランド「タンバリンズ(TAMBURINS)」の旗艦店オープン、話題の“ハイパーフェミニン”なビューティトレンドの3つの記事を掘り下げる。ニュースの読み方を知るとともに、面接やビジネス会話のヒントになれば幸いだ。 【画像】ドリスの退任を編集長はどう見る? 韓国発「タンバリンズ」や最新ビューティトレンドにも注目
【記事1】
ドリス・ヴァン・ノッテンが退任 6月の2025年春夏メンズを最後に
「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)」の創業者であり、40年近くクリエイションを率いてきたベルギー人ファッションデザイナーのドリス・ヴァン・ノッテンは、米「WWD」の取材に対し、6月に退任することを認めた。現役としての最後のショーは、6月のパリ・メンズ・ファッション・ウイーク中に予定されている2025年春夏メンズ・コレクションになる。ドリスは、米WWDに独占公開した声明の中で、「そのうちにブランドのストーリーを引き継ぐデザイナーを発表する」とし、「私はこの瞬間のためにしばらく準備をしてきた。新しい世代の才能がブランドにビジョンをもたらすために、彼らに余地を残すべき時だと感じている」とコメント。関係者によると、後継者探しはここ数カ月のうちに、静かに始まったという。(全文はこちら)
【記者の解説】 一般的なデザイナー交代は、ビジネスが下降線をたどり、経営陣と仲違いしたり意見が噛み合わなくなったりして起こるが、今回の一件は違うような気がする。 コスメメーカーのプーチ傘下に入った時から、ドリスはいつか、ビジネスが好調なまま第一線を退き、後を託せる若い世代にブランドを任せようと決めたのではないだろうか?だからこそビューティラインの立ち上げなど、かつてのドリスならそれほど積極的ではなかったビジネスにも取り組み、ブランドを盤石にしたのだと思う。今の「ドリス ヴァン ノッテン」なら、跡を継ぐデザイナーは自分のビジョンを追求できるはず。きっとドリスは、そんなことも考えているのかな?と想像する。「トム フォード」を創業したトム・フォードにも通じるところがあるかもしれない。(村上要/「WWDJAPAN」編集長)