「スカートが血まみれで絞れる状態」交通事故で小5の一人娘を亡くした母親 運転の男は危険ドラッグを吸っていた「病院で娘との別れが近いことを確信」【香川】
10年前に香川県内で起きた交通事故で娘を亡くした母親が、高松市の高校で「命の大切さ」を訴えました。交通事故で一人娘を亡くした、秋山裕紀子さんです。 【画像を見る】亡くなった実久さん 善通寺市の事故現場 秋山さんは犯罪被害者の遺族として、講演活動に取り組んでいます。 ■娘は「危険ドラッグを吸った男」の車にはねられた 10年前、当時小学5年生だった秋山裕紀子さんの娘の実久(みく)さんは、下校中に軽乗用車にはねられました。運転していた男は、危険ドラッグを吸った状態でした【画像(2)】。 (秋山裕紀子さん) 「前から突っ込んできた暴走車にはねられて、その勢いで車体の下に体が入り込んでしまいました。とても大きな音で…」 「近所の方が飛び出て、娘を引き出してくださいました。でも、そのときには既に心肺停止でした。たまたま近くに住んでいた娘の同級生で救命救急士のお父さんが、非番でしたのですぐ対応してくださり、病院へ救急搬送してくださいました」 「時間は午後3時15分です。娘が事故にあったことを電話で聞いて、その事故現場に行きました。ちょうど救急車両に娘が乗って、今から病院に行くところだったので一緒に乗って、病院に行きました」 ■救急車に同乗「朝の元気な姿とは全然違う状態」 心肺停止の状態だった実久さん。秋山さんは実久さんを搬送する救急車に同乗しました。 (秋山裕紀子さん) 「車両内では、心臓マッサージが行われ、車内は血液の匂いが充満してました。フロントガラスなども顔にいっぱい刺さった状況でした。よく見ると、足の方から血液が出ていて、スカートが血まみれで絞れるような状態でした」 「病院では、お医者さんやレントゲン技師さんなどが治療してくださって、搬送から5時間半後に心臓が動き出し、私達は会うことができました」 「娘の姿を見て愕然としました。朝、行ってきますって言って、元気に出かけた姿とはもう全然違う状態で」 ■心臓が動き出すも「娘との別れが近いことを確信」 病院スタッフの懸命の治療で、再び心臓が動き出した実久さん。しかし看護師経験のある秋山さんは、実久さんとの別れが近いと感じたといいます。 (秋山裕紀子さん) 「自分で呼吸ができないので人工呼吸器をつけて、機械で心臓を動かしている状態で全身に管が入って…足も骨折しているので固定をされていました。ベッドサイドモニターからはピーピー、と音が聞こえて心電図の波形が流れていました」 「私は看護師の経験もあるので、娘のデータも見ることができ、娘との別れが近いことを確信しました」 「主治医からの説明も同様のものでした。予断を許さない、『いつ急変するかわからない、覚悟しておいてください』っていうドラマのようなことを実際に言われました」