レイユール嶋田純次騎手、人馬初の重賞制覇へ「思い入れある」良血と全力疾走/フェアリーS
<フェアリーS:追い切り> フェアリーS(G3、芝1600メートル、12日=中山)へ向けて9日、東西トレセンで追い切りが行われた。赤松賞2着のレイユール(牝、手塚、父キズナ)は激戦となった抽選を突破した。デビューからコンビを組む嶋田純次騎手(31=手塚)を背に美浦ウッドコースの3頭併せで順調ぶりをアピールしており、人馬初の重賞制覇に期待がかかる。 ◇ ◇ ◇ 「(抽選)入りました! 良かったです!」。出馬投票所に駆けつけ、レイユールの抽選突破を見届けた嶋田騎手は笑顔で吉報を報告してくれた。 この中間も3週続けて追い切りにまたがり、密にコンタクトを取ってきた。9日の最終追い切りは美浦ウッドで5ハロン69秒4-12秒0(馬なり)。3頭併せの中央で、スムーズな反応で僚馬2頭を手応えで圧倒した。「意図しないところで手前を替えるのは気になりますが、競馬だと問題ないですし、動きは良かったです。走りやすい馬場でない中、この馬なりに先週より良くなってくれています」と確かな上昇ぶりを感じ取った。 中山マイルのデビュー戦は内ラチ沿いを突き抜け3馬身半差の完勝。出世レースの赤松賞も上がり最速33秒4の決め手を発揮し、勝ち馬を追い詰めた。「デビュー前からいい馬だなと思っていたし、お姉さん(インターミッション)にも乗せてもらって、思い入れもあります」と信頼は厚い。2歳上の半姉は昨夏の新潟記念を制したシンリョクカ。5勝を挙げた母レイカーラの半兄にはG1馬ダノンシャークがいる良血馬だ。 賞金加算に成功すれば一気に牝馬クラシックへの道が開く一戦。デビュー15年目の鞍上には重賞初制覇もかかる。「勝てば未来が広がりますし、決められたらと思っています。能力があるのは分かっているので馬を信じて頑張るだけです」。信頼を深めたパートナーとともに全力を尽くす。【井上力心】