「松本人志の“イジリ芸”ではもはや誰も笑わない」 芸能界復帰が難しい理由と、復帰する場合の“シナリオ”とは
有力視される番組
一方、テレビ復帰についてはどうか。関係者の間では、復帰第1弾として有力視されている番組がある。 「地上波なら、最初は『探偵! ナイトスクープ』(大阪・朝日放送)に出るのではないでしょうか。兵庫県尼崎市出身の彼は関西で絶大な支持があります。地元では、東京とは比べものにならないほど人々の目が温かいのです。ナイトスクープはそんな関西ローカルの番組で、朝日放送が彼を復帰させたとしても、東京のキー局に比べればだいぶクレームが少なくて済むと考えられます」(前出の準キー局関係者) さらには、 「ナイトスクープのCM枠はいわゆる“スポット”で、毎回、決まったスポンサーが付いているわけではありません。だから、朝日放送は特定のスポンサーの顔色をうかがうことなく、独自の判断で松本さんの復帰を決められるといえます。何より、同局は今や彼の代名詞ともなった年に1度の特別番組『M-1グランプリ』を制作しており、両者は相思相愛の関係であることも重要です」(同)
「世間は納得しない」
むろん、当面の間、地上波への復帰は難しいとみる声も少なくない。 「まず現時点では、どれだけ制作サイドが復帰を望んだところで、決定権を持つスポンサーが首を縦に振ることはあり得ません。そして、固定したスポンサーがいない番組であったとしても、早々の復帰はテレビ局のコンプライアンスに抵触する可能性があると思います」(キー局編成担当者) その理由は、 「弁論準備手続きの段階で訴訟を取り下げた松本さんは、性加害疑惑についていまだ何の釈明もしていないに等しいからです。文春報道を受けてスポンサーが番組への提供社表示を取りやめた昨年12月末から、状況は変わっていません」(同) 松本は訴訟を取り下げるにあたって、〈かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます〉とコメントを出した。確かに謝ってはいるが、自分は悪いと思っていなかったと、全面降伏ではないようにも読める。 前出の影山氏によれば、 「松本さんが復帰するためには、記者会見を開くなどして説明責任を果たす必要があると思います。自らの言葉で一連のスキャンダルにおける最低限の事実関係はもちろん、訴訟を取り下げた経緯や今の考えについて語らなければ、世間は納得しないでしょう」