「あんた何様ぁ!?」厳しくも愛のあるオネエさんの言葉に感動 ASD当事者がゲイバーに行ったら…
「ゲイバーでオネエさんに人生相談乗って貰った――」 そんな体験談をX(旧Twitter)にて紹介した、かなASD発達女子さん(@kana_ASD)。 【話題になった投稿】かなさんのゲイバーでの体験談を見る そのハンドルネームに示されている通り、かなさんには発達の特性であるASD(自閉スペクトラム障害、アスペルガー症候群とも)があります。 「言葉を字面通りに受け取ってしまう」、「柔軟なコミュニケーションが苦手」といった特性をもつASDの方にとって、さまざまな人間が居合わせ、互いに空気を読み合う必要があるなど、高度な人間関係が必要とされるバーは、ハードルが高い場所のようにも思えます。 かなさんも、苦労したところはあった模様。しかし、それ以上に、得たものも大きい貴重な体験になったようです。
友人に逢うために東京へ――そして、はじめて訪れたゲイバー
地方に住んでいるかなさんですが、この日はXで知り合った発達障害関係の友人たちと会うため、東京に旅行に来ていました。 発達障害の方々のコミュニティバー(発達障害バー)である「BAR The BRATs」(@bar_brats)にて、友人たち3人で飲み会。普段、あまりお酒は飲まないというかなさん。発達障害バーを訪れるのははじめてだったそうです。 楽しい時間を過ごした翌日。帰途に着くまでにまだ時間があったかなさんは、再びバーで飲もうと、ひとりで繁華街に繰り出します。「昼でもやっているバー」を検索し、訪れたのは新宿二丁目のとあるゲイバーでした。 「発達障害のある身として、同じくマイノリティな方々と接する機会をもちたくて、勇気を出して扉を開きました」ゲイバーを選んだ理由についてこのように語るかなさん。もちろんこちらも初体験――。 「はじめてです、こんにちは、よろしくお願いします」とできるだけ笑顔で挨拶し、店員の「1杯いいですか?」という要求に緊張しつつも応えます。そして、空気を壊さないように気を遣いながらも、皆さんとお話をする機会をうかがっていました。 店内にはバーテンダーさんの他に、3人のお客がいました。そのなかの一人が、今回のお話の主軸となる人物。オネエのKさんでした。 Kさんは店のいちばん奥の席に座り、眼光は鋭く、パッと見ただけで「界隈の重鎮」とでもいうような、厳かな風格をもった人だったといいます。 「あんたこっち来る?」 しばらくして、Kさんはそう言ってきました。オネエの方と話すのははじめてのかなさん。新しい経験ができることにわくわくしながら、「はい、おうかがいします!」とその方へと飛んでいったといいます。