『スカイキャッスル』韓国版と日本版に感じた“差” 原作では描かれなかった衝撃的な描写も
韓国版よりも“セレブ感”は抑えめに感じられた第1話
さらに、リメイクが発表された当初から、オリジナル版で描かれた高級な邸宅が並ぶ住宅街“SKYキャッスル”を、日本版ではどのように映し出すのかに注目していたが、そこもタワーマンションなどにしたりせず、住宅街にしているのが嬉しかった。ロケ地を訪れてみたい。だが、“超セレブが暮らす高級住宅街”という韓国版のような豪華さは、建物からもキャラクターからも、それほど感じることができず、もっと思い切ってセレブ感を出してほしいような気もする。優越感にまみれた住人たちに対して、引っ越してきた泉が新風を巻き起こすのも見どころなので、第2話以降は、紗英のさらなる上から目線やマウント感が描かれるのを期待したい。 もう1点、韓国版を観ていた視聴者にとって嬉しい演出が、オリジナル版のテーマ曲「We All Lie」が使われていることだ。聞くと胸がザワザワして鳥肌が立つ名曲で、日本版では原曲の魅力を保ちながら、カバーしているmiletのエッセンスが入っていて、毎回聞くのが楽しみだ。 今後も、紗英たちの受験バトルはもちろん、杏子の夫・亘(鈴木浩介)の異常なモラハラ(韓国版は子どもが3人いるが、日本版は1人息子になっている)、泉の夫・公平(大谷亮平)が、英世たちが働く帝都病院に赴任したことから始まる院内でのドロドロ、そして子どもたちの人間模様など、オリジナル版と比較しながら楽しんで観ていきたい。
清水久美子