「誰が書いたんですか?」-サトテルに詰め寄られた!?トラ番記者を直撃 神宮のあの夜何があったのか、真相を聞いた
その場にいた他社の記者は
拡散された動画を見返すと現場には他にも8人ほど取材者がいたことが確認できる。どんなやり取りがあったのか、その場にいた一人の他社記者に聞いてみると「ちょうどヒーローインタビュー中だったので、正直言って何を話しているのか、聞き取れませんでした」と返ってきた。近くにいたにもかかわらず、二人の会話が聞こえなかったということは、さも聞いてきたようにX上に投稿された記者の質問自体がねつ造であったことが容易に分かる。結果的には、その質問が一人歩きして、デイリー記者に対し、SNS上での誹謗中傷が繰り返された。 しかしながら、事の発端は速報記事の間違いであることに違いない。デイリー広報担当は「ネット記事の間違いについては翌29日、担当者が佐藤輝選手に改めて説明した上でおわびし、ご本人、球団にはご理解いただけました。いったん『走塁ミス』として報じてしまったことについては、深く反省しております。申し訳ございません」と謝罪。加えて「弊社は今後、佐藤選手に限らず他のアスリートに対しても、よりリスペクトを持って、取材・記事執筆をしてまいります」とコメントした。 一方で、件のデイリー記者がいわれのない誹謗中傷を受けていることも事実だ。「まず記者の名誉をどのようにすれば回復できるのか。その方策の一つとして顧問弁護士に相談した上で、兵庫県警本部に出向いてサイバーセキュリティ―担当の捜査官と協議しました。今後も様々な選択肢を検討していきます」という思いから、ウエブサイトやXに掲載した会社の見解の中に「法的措置」と記述した。
<騒動の経過>
【9月28日】 ★ヤクルト戦の二回、阪神の佐藤輝明選手が左翼線二塁打で出塁。三塁進塁後、梅野選手のショートライナーで飛び出してアウトに。デイリーは速報記事の見出しに佐藤選手の「走塁ミス」だったと配信。岡田彰布監督によると試合後、該当の場面は「ゴロゴー」でサインであったことが判明。それを受けてデイリーは速報記事の見出し及び本文を訂正。 ★試合後、神宮球場三塁ベンチ前からレフトファールゾーンまでで佐藤輝のぶら下がり取材中に、佐藤選手がデイリー記者に「誰があの記事を書いたのですか」と質問。当該記者は何のことか分からず。取材終了後、いったん帰りかけた佐藤選手が振り向き「誰ですか?」と再度確認。そこへデイリー記者が近づいて説明。この一連の様子を、客席から撮影されたと思われる動画がSNSで拡散。拡大画像まで出回り、デイリーの記者だと広まる。さらにX上ではデイリー記者が佐藤選手を怒らせる原因となったねつ造の質問「今シーズンは佐藤選手のエラーで試合を落とした試合が多かったですが、それらの試合を取れていれば優勝できていたと思いますが、いかがでしょうか」が投稿された(現時点でアカウントは削除されている)。上記投稿を事実と誤認した一部ユーザーから「クソ記者」「調子に乗んな」「日本から消えてくれ」など誹謗中傷が相次ぐ。 【9月29日】 ★午後、甲子園球場でデイリー記者が佐藤選手に謝罪、速報記事に間違いがあり訂正したことを説明した。佐藤選手はこの謝罪を受け入れた上で「ミスを責めるばかりではなく、選手へのリスペクトも忘れないでほしい」 【9月30日】 ★一部ネットニュースで騒動が取り上げられる ・鬼の形相!引き返して記者に詰め寄った!阪神・佐藤輝明をブチ切れさせた「禁断の質問」(アサ芸プラス) ★夕方、デイリースポーツがサイト上で「弊社の記者に関する動画について」と声明文を掲載 【10月1日】 ★Yahoo!などポータルサイトのネットニュースでも騒動が取り上げられる。 ・阪神ファン騒然「佐藤輝明ブチギレ事件」の真相が判明! 原因は「憶測による戦犯扱い」だった!(FRIDAY DIGITAL、9時配信) ・阪神・佐藤輝選手が記者にブチギレた? 動画拡散 デイリースポーツは「事実無根」(弁護士ドットコムニュース、11時56分配信) ・阪神・佐藤輝明選手が記者の質問にブチ切れ?動画が拡散 名指しされたデイリーは異例の反論、その真相は(Jcastニュース、20時3分配信) (まいどなニュース・小森 有喜)
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