「どうせ男の更年期なんでしょ!」愛する妻と娘達がいつのまにか「鬼化」。令和の時代、娘をもつ家庭で問われる父の威厳とは
上の娘さんは、反抗期に入る直前までかなり熱烈なパパっ子だった。 「小学校最後の夏休みは僕と2人だけで旅行をしたい、と前年からねだったほどのパパっ子で、それではと、2人だけで娘の好きなサンリオのテーマパークに出かける約束をしました。 下の娘がやきもちを焼いて、凄く怒ってましたね。今思うと、夢みたいに幸せな話ですよ」 ほんの数年前の話にもかかわらず、遠い過去を思い出すような雰囲気で幸樹さんは言った。 「ですが、6年の夏休みの少し前、娘がその旅行をキャンセルしてきました。パパと2人で旅行とかキモって友達に言われそうだから、と」 その時の「キモい」デビューは幸樹さんにとってあまりにダメージが大きかった。だが、後になって思い返せば、まだその時は直接話をしてくれただけマシだった。 「妻が僕の肩を持ったのは、記憶の限りその時だけです。『パパだっていろいろお仕事を調整して、日程も確認して、あなたとサンリオ行けるようにしてくれたんじゃない』と娘を責めてましたね」 しかし、娘の気持ちは頑なだった。 「妻は、反抗期だね、と言いました。急に来るって聞いたことあるけど、ほんとに急ね。と」 そうか、反抗期が来たから旅行はキャンセルなんだ、と寂しい気持ちでいっぱいになった幸樹さん。 「でも、そんなのは序の口でした。娘はその日を境に、僕の目を見て話すということがなくなりました」 ☆更に加速する愛娘の反抗期は、家庭内いじめの様相を呈していく……後編にて詳報していく。 取材・文/中小林亜紀
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