“拉致47年”めぐみさんへ──支え合った曽我ひとみさんの願い 「私だと思って…」贈られた赤いバッグ 北朝鮮で支え合った日々語る
日テレNEWS NNN
横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されてから、15日で47年です。北朝鮮で一時、ともに生活し、支え合っていた拉致被害者の曽我ひとみさん(65)が日本テレビの取材に応じました。当時のエピソードや、めぐみさんら被害者の帰国への思いを語りました。
■2002年に帰国も「やるせない」
13日、日本海に面する新潟・佐渡市。拉致被害者の曽我ひとみさんは海を眺め、「早く帰ってくるといいんですけどね。今この時間にも、ずっと日本を思っているんでしょうけど」と語りました。 2002年、24年ぶりに北朝鮮から日本への帰国を果たしました。しかし「本当は一緒に帰ってきたかったし、一緒に帰るべきだった人だと思うと、本当にやるせない」と言うひとみさん。「一緒に帰るべきだった人」とは、拉致被害者の横田めぐみさんのことです。
■母と引き離され…招待所での出会い
1978年、19歳の時に母のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致されたひとみさん。母と引き離され、連れて行かれた招待所で出会ったのが、その前年に拉致されて先に北朝鮮で生活していためぐみさんでした。 ひとみさん 「向こうから『こんにちは』って言ってくれて、『ああ日本人だ』って思って、すごくうれしかったことを今でもはっきりと覚えています。とても心強かったですし、もう一人の妹ができたような」
■一緒に食べたアイスクリームの思い出
お互いの家族と引き離されたまま北朝鮮で過ごした、つらく悲しい日々の中、生活を共にしたひとみさんとめぐみさん。心温まる瞬間もあったといいます。 ひとみさん 「一番はおばさんがアイスクリームを作ってくれたんですけど、すごくおいしくて、2人で『まだ食べたいよね』って言いながら、『そうだよね』『でももうないよね』って」 「機械の中をこっそりとのぞいたら、まだ縁に白いものがくっついていて、『じゃあ食べる?』『食べる』って。指でなめて、中を全部きれいにして白いものが見えないぐらい2人で食べちゃいました」 突然拉致され、北朝鮮に閉じ込められたままという同じ境遇の中、支え合っていた2人。しかし、一緒に暮らせた時間は決して長くありませんでした。