「日本が変わるには中国に攻め込んでいただくのがいいが...」「将来アメリカは日本を見捨てる」“革命家”外山恒一による「絶望的な日本政治」への提案
将来アメリカは日本を見捨てる
「既存のダメな日本のシステムをとりあえず一掃するには、中国に攻め込んできていただくのが一番手っとり早いんですけど、中国はマジで恐ろしいからなあ。とりあえず韓国と戦争して負けるのが、日本人のプライドもほどよく傷つけられるし、韓国が侵攻してきても中国ほど恐ろしいことはしないでしょうから、助かるんですけどね。……などと、あまりにも展望が見えないんで、最近は売国奴的なことばっかり考えてます(笑)。 そもそも将来的にはアメリカと手を切って中国側に立ちつつ、中国の周辺諸国と団結して中国を牽制していく以外に、日本が生き残る道はないはずなんです。アメリカは中国との競争に負けて、そのうち日本を見捨てるに決まってるんですけど、アメリカに見捨てられてから中国につくのでは遅くて、アメリカがまだ少しは日本にかまってくれてるうちに、こっちからアメリカを見限って中国につくのでなければ、中国だって『うい奴じゃ、苦しゅうない』という姿勢にはなりません。 その手前で考えるにしても、ちょっと前のフィリピンのドゥテルテ大統領みたいに、日本もアメリカに対して、『そんなにひどい要求をしてくるなら、中国側につきますよ』ぐらいの駆け引きは現時点でもすべきでしょう。 それができないのも要は選挙制度が悪いんですけどね。そういう現実的なことを考えたり、まして云ったりする政治家がいたとしても、愚劣な大衆の反感を買って、選挙で落ちますもん。日本の選挙制度なんかもともとポンコツだとしても、2001年の小泉政権以降ますます、内容はないけど耳に心地よい『ワンフレーズ』だけ連呼してるような奴ほど当選しやすい状況になってしまってます。 若者が社会に疑問を持ったら右や左の反体制運動に参加するというのが、近代が始まって以来の当たり前のコースで、しかし最近はその回路が機能してないもんだから、そういう若者たちはいたとしてもひたすらニヒリズムに陥ってます。 他方、若いうちから議会政治なんかに興味を持っちゃうのは知性か感性かその両方の欠如であると昔から相場は決まってるんで、じっさい選挙に出る若い候補者なんて、たいてい維新か維新もどきばっかりでしょ。だったらまだ、やりたくて政治家やってるわけではなく、仕方なく親の稼業を継いでるだけの世襲議員の方がはるかにマシですよ。 とはいえ世襲議員たちが既存のシステムを積極的に変革しようとするはずもないですし、私としては、内心では自民党の古いタイプの人たちに最も共感しつつ、いっそ現実的には橋下徹や小池百合子あたりに首相になってもらって、一刻も早く中国や韓国を本気で怒らせてほしい(笑)。小泉進次郎を首相にして、世界中から相手にされなくなるというのでもいい。みんなが応援してる人を一緒になってニヤニヤしながら応援するだけなんで、こんな安全な革命運動もありません」 独自の見解を次々と披露する外山氏。後編『「男がルッキズムなのは当たり前」「日本の左翼がコロナで自粛要請に従っているのは意味不明だった」...“革命家”外山恒一が「はっきりさせておきたいこと」』では、昨今のLGBTをめぐるポリコレや「反コロナワクチン」について持論を展開する。
週刊現代(講談社)