広島大学病院の患者情報、退職後に開業のクリニック患者獲得に不正利用した疑い 元教授を大学が調査
広島大をことし3月に退職した大学院医系科学研究科の60代の元教授が、在職中に知り得たとみられる広島大病院(広島市南区)の患者の個人情報を目的外利用し、市内に開いたクリニックの案内文を郵送していたことが31日、分かった。大学側は事実関係の究明のため、外部の弁護士を交えた調査会を設けた。 【画像】患者情報が目的外使用された疑いのある広島大病院 同病院の聞き取りによると、元教授は5月にクリニックの案内文と体調を尋ねるアンケートを同封して700人に送り、190人から回答を得たと報告。病院側は、個人情報などの返却を求めたが、元教授は「全て破棄した」と説明したという。 封書が届いた患者から相談を受けた複数の開業医が指摘し、発覚した。同病院は、元教授が個人情報をクリニックの患者獲得に利用した疑いがあるとみて、国の個人情報保護委員会などに報告した。
中国新聞社