ネイマールが泣きじゃくった理由【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
無観客のスタジアムの外に5000人超のファンが集結
周囲のプレッシャーを撥ね退け、ドルトムント戦で期待通りの活躍を見せたネイマール。存在価値を改めて示した特別な一夜となった。(C) Getty Images
新型ウイルスのパンデミックを受けて、フランスでも全てのスタジアムが閉ざされた。あらゆる試合が延期となる直前の大一番で大きな勝利をもたらす貴重なゴールを決めたネイマールは、なぜ試合後に泣きじゃくったのか。(文:フランソワ・ヴェルドネ/訳:結城麻里 2020年4月2日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック フランス』を転載) ―――◆―――◆――― 空っぽの階段にネイマールが座っていた。両手で顔を覆いながら、泣きじゃくっている。いろんな感情が同時に噴き出していたのだろう。平時は何万人ものファンでひしめくパルク・デ・プランスのスタンドは、がらんとした空間となっていた。声援も、ブーイングも、聞こえてこない。 その少し前、パリ・サンジェルマンは無観客で開催されたチャンピオンズ・リーグ(CL)の大一番でボルシア・ドルトムントを撃破し、2試合トータル3―2で
本文:5,469文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。