いま人気の“アドベンチャーバイク”の元祖!? 30年以上前に登場したホンダ「アフリカツイン」ってどんなバイク?
アドベンチャーバイクのパイオニアともいえる初代モデル
ホンダのラインナップのなかでも異色の存在ともいえるモデルが、1988年に誕生した「アフリカツイン」です。 【画像】世界的に人気のバイク「ADV」の元祖!? ホンダ初代「アフリカツイン」を見る(13枚)
アフリカツインは世界一過酷なラリーである「パリ・ダカールラリー」に出場した「NXR750」のレプリカとして市販化されました。 NXR750は1986年から4年連続で優勝しており、技術の多くをアフリカツインに投入しています。 アフリカツインは排気量こそNXR750よりも小さい650ccを採用するも同型の45度Vツインエンジンを搭載し、コンパクト軽量ながらも単気筒よりも高いスペックを誇っています。 さらに、90度位相クランクを使っているので一次往復部振動はキャンセルされ、振動を大幅に抑えることに成功。 ほかにも1気筒当たり3バルブ化や燃焼効率を向上させるツインプラグ方式を採用することで、最高出力は52ps/7500rpmを発生します。 また、エクステリアは、ラリー仕様そのままのデュアルヘッドライトの大型カウル、アルミアンダーガードを採用。 ほかにもナックルガードやフロントフォークボトムケースカバーまで装備することで、レーサーレプリカに相応しいルックスです。 さらに丈夫なリアキャリアや厚めでクッション性のあるシートは、ロングツーリングで多くの人に支持されるほど便利な装備でした。 さらに魅力的な装備が24リットル容量のビッグタンクで、長距離でも無給油で走行できる安心感は、ロングツーリングで絶大な恩恵をうけます。 アフリカツイン自体もパリ・ダカールラリーに参戦しており、1989年の市販車無改造クラスでは1位と2位のワンツーフィニッシュを獲得しています。 しかし、当時はアドベンチャーバイクは希少な存在で、さらにレーサーレプリカの全盛期ということもあり、1990年にモデルチェンジをおこなうもあまり支持を得られませんでした。 さらに排気量も650ccから750ccと当時の大型バイクは免許取得のハードルが高いこともあり、1999年に一度姿を消します。 その後、アドベンチャーバイクに再びスポットが当たると2015年には待望の復活を遂げました。